秋田の聖母マリア
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秋田の聖母マリア(あきたのせいぼマリア)とは、日本の秋田県にあるカトリックの在俗修道会「聖体奉仕会」で起きたとされる一連の奇跡現象を意味する呼び名。「秋田の聖母マリア」は、教区司教によって認可された数少ない聖母出現の一つであり、日本より海外での知名度の方が高い。
概要
発端は1973年に、同会所属の修道者の手の平に、出血を伴う十字架型の傷が現れたことである(これは聖痕と呼ばれ、世界各地で、ときどき事例報告がある)。そのほかにも、木製の聖母マリア像からの101回に渡る落涙及び芳香現象、3つのお告げなどの奇跡があったと言われている。これらの奇跡は1984年まで続いたとされている。その他、韓国の婦人の脳腫瘍の消滅等、出現に伴う病気の快癒現象がいくつか報告されている。
1984年には、調査の結果、当時のカトリック新潟教区長であった司教・伊藤庄治郎により、「奇跡としての超自然性を否定できないので、教区信者の巡礼を禁じない」という公式声明が出された。この声明は、一連の現象が詐欺的、病的、異端的、邪教的なものではないと確認されたことを意味する。この伊藤司教の声明は、1988年にバチカン(教皇庁)の教理聖省長官のラッツィンガー枢機卿(現・教皇ベネディクト16世)によって正式に受理された。
関連項目
参考文献
- 聖体奉仕会監修 秋田文化出版編 『秋田の小さな修道院の物語』 秋田文化出版、2006年、ISBN 9784870224971