柔軟剤

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柔軟剤(じゅうなんざい)とは、洗濯後繊維に柔軟性を与えるための仕上げ剤である。同時に、帯電防止のためにも使われる。

概要

柔軟剤に使われている陽イオン界面活性剤は、洗剤に使われる陰イオン界面活性剤と違い、洗浄効果はないが、柔軟仕上げ効果・帯電防止効果がある。また抗菌作用もある。柔軟剤は、水分を吸いにくくなるという欠点も持ち合わせているが、近年は改良された商品も発売されている。数年経過すると固まることがある。柔軟剤の陽イオン界面活性剤は、ジアルキルアンモニウム塩などの第4級アンモニウム塩が多い。

日本での歴史

日本では1962年花王から発売された花王ソフターが最初の柔軟剤である。その後、他社からも柔軟剤が発売され、1966年にはライオン油脂ライオンソフターを発売開始している。その頃の柔軟剤は、軟らかく仕上げる効果や帯電防止を謳った製品が多かった。また色も水色のものばかりであった。花王ソフターに倣い、「ソフター」を商品名とするメーカーが多く、これは現在でも多く使われている。

1976年10月にライオン油脂がソフランSを発売しているが、色をピンクにしたり、植物性の香りをつけるなどしている。これを境にして、柔軟剤に変化が現れてくる。

1988年にライオンからソフト&ドライ、花王からはタッチが発売されているが、成分の一部を変えるなどにより、水分を良く吸い取ることを強調したものとなっている。この頃から徐々に3倍濃度を濃くした濃縮型柔軟剤が主力になってきている。 それに併せて、詰替用の製品も発売されるようになってきている。

近年発売される柔軟剤は、透明タイプや、抗菌効果、防臭効果を強調した製品が多くなってきている。防臭効果を謳う製品は、花の香りを附したものが多い。また陽イオン界面活性剤自体も生分解性のよいエステル型ジアルキルアンモニウム塩が配合されるようになった。

関連項目

洗剤メーカーのほとんどが、柔軟剤を発売している。

ほか