卵黄

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鶏卵の構造

卵黄(らんおう)は、一般には鶏卵、あるいはそれに類するものの卵の中央にある黄色い球体で、黄身(きみ)ともいい、これは生物学的には卵細胞である。他方、生物学的には、卵黄は卵細胞内部の貯蔵栄養物である。

鶏卵をはじめとした鳥類の卵では、卵黄は卵白の中に浮遊し、カラザで卵殻のほぼ中心に固定された状態で存在する。黄色をしていることから、特に黄身(きみ)ともいう。鳥類爬虫類以外の動物では、卵が小さいと透明のものも多いが、これらも便宜上「卵黄」と呼ばれる。

生物学的には、卵黄は卵子(卵細胞)内の貯蔵栄養分で、卵細胞中に滴のような形で存在する。鶏卵において黄色に見えるのは、卵細胞内に蓄積された胚発生栄養素となるものが非常に大量であることによる。卵黄の上面には円形に透明に近い部分が見られるが、ここは卵細胞の細胞質が集中した部分であり、鳥類の卵割はほとんどこの部分に限定して進む(盤割)。発生が進むと、黄身の上にが乗ったような状態となり、黄身表面には血管が広がって、胚発生に必要な栄養素を胚へ送る。

その他の動物では、卵黄内の栄養素と細胞質の配置によって等割、不等割、表割など卵割の見かけが異なる。

鶏卵の黄身は、通常の人間が見掛ける最大の細胞である。

関連項目