博経親王妃郁子

博経親王妃郁子（ひろつねしんのうひいくこ、嘉永6年（1853年） - 明治41年（1908年）11月14日）は、江戸時代末期の武家女性、明治時代の皇族。

生涯

盛岡藩藩主南部利剛の長女として誕生する。

華頂宮博経親王と結婚し、明治8年（1875年）1月18日に長男博厚が誕生する。しかし、明治9年（1876年）5月24日に博経親王は薨去する。嗣子の博厚もまた明治16年（1883年）2月15日に薨去（同日付で親王宣下）する。

華頂宮は、伏見宮家の博恭王が継承することとなったが、明治37年（1904年）1月に伏見宮家の嗣子邦芳王が「不治の病」を理由に廃嫡され^[1]、博恭王が伏見宮家に復帰してその子博忠王が華頂宮を継承した^[2]^{[注釈 1]}。

明治41年（1908年）3月、郁子妃は急性脊髄炎を発病し、一時は快方に向かうものの、11月7日頃から神経痛が再発し、同月13日午後8時30分に療養先の鎌倉で危篤となる^[3]。11月14日に帰京の後^[3]、午後11時に薨去した^[4]。

同年11月21日、華頂宮邸を出棺した後、豊島岡墓地で葬儀が執り行われた^[5]。