半自動式中央緊締方式

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鉄道コンテナ車に搭載された半自動式中央緊締装置。12フィートを超えるコンテナを積載する場合、邪魔にならないように台枠外側下方に回転垂下させる構造になっている
半自動式中央緊締方式の内部。コンテナ車上に取り付けられているハート型のくぼみ(メス側)で、コンテナを緊締している

半自動式中央緊締方式(はんじどうしきちゅうおうきんていほうしき)とは、12フィート鉄道コンテナを輸送機器(コンテナ車トラック)に固定するための緊締方式である。輸送機器側の床面上に取り付けられた台形の緊締装置(メス側)と、コンテナ側下部に付けられている下向き矢印形の突起(オス側)から構成される。構造は、コンテナ下部の突起を台形の緊締装置が挟み込む仕組みで、東急車輛製造が開発したものである[1]。コンテナを緊締装置の上に載せることで自動的に緊締され、緊締装置の下にあるレバーを引くことで解錠する仕組みである[1]

国鉄の5トン積コンテナの緊締装置として開発され[2]、国鉄の貨物輸送部門を継承したJR貨物で引き続き使用されている。関係者や鉄道ファンの間では、単にアンカー・緊締装置・緊締金具と呼ばれている。

日本工業規格である、JIS Z1610・Z1629として規格化されている。詳しい構造は規格書(以下にリンクを掲載)の各図を参照されたい[3]

注釈

  1. ^ a b 座談会 鉄道コンテナ技術の源流をたずねて ―鉄道コンテナ誕生から PANORAMA BOX まで―」(pdf)『総合車両製作所技報』第6号、2017年12月、54-55頁、2019年9月28日閲覧 
  2. ^ 日本の貨車 ― 技術発達史 ― バーチャル博物館 第7章 貨車近代化第一期(昭和30年〜39年)” (pdf). 日本鉄道車輌工業会. pp. 35-36. 2019年9月28日閲覧。
  3. ^ ここで検索できるJIS規格は本文及び図表とも閲覧のみ可能で、印刷をはじめ引用は一切不可であるため規格書のページを各自参照願うかたちでしか説明できないことを読者にご了承願う。