京ぽん

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京ぽん(きょうぽん)とは、京セラが販売するウィルコム(現・ソフトバンクモバイルウィルコム沖縄連合 Y!mobileブランド)向けPHSの愛称。パソコン向けのホームページを閲覧することも可能である。つなぎ放題コースを選択した場合、無制限にインターネットを利用できることで人気が拡がった。

この愛称は携帯電話/PHSへの関心が高いネットユーザーの間で広まったもので、その後京セラが商標登録した。愛称について詳しくはエアーエッジ#愛称を参照。

概要

2004年5月に発売された初代AH-K3001VはAH-J3001V:AH-J3001V/2Vに対するAirH"Phoneハイエンド機種として投入された。2005年5月にウィルコム定額プランが導入されて以降は主力の機種として位置付けられ、当初この機種に注目していたネットユーザー以外の音声プランユーザーへも普及した。同年11月にWX seriesとして後継機種のWX300KとWX310Kが発売され、役割はそれぞれ受け継がれた。ともにAH-K3001Vをベースとするが、前者は内蔵メモリの増強などのマイナーバージョンアップ程度に留められたシンプルな普及機として、後者は外部メモリに対応しミュージックプレーヤーやムービー機能などマルチメディア機能を強化したハイエンド端末として違った位置付けがなされている。WX300Kは永らく主力機種として君臨したのに対して、WX310Kは低調だった。2007年2月発売のWX320KはWX300Kを踏襲したシンプル端末となっており、外部メモリなどにも対応しない。

機種

AH-K3001V
初代京ぽん。2004年5月発売。
AH-K3002V
AH-K3001Vの直接的な後継機種。企業ユーザーに配慮してカメラを搭載しない。カメラを搭載しないことによる機能ダウンと外観から、「゜」を省いて「京ほん」とも呼ばれる。2005年9月発売。
WX300K
通称「京ぽん改」。2005年11月発売。K3001Vのマイナーチェンジ版。メモリ増強及びカメラ画質向上、通話性能向上などが図られている。2006年7月、新色「メタリックシルバー」「ネイビーブルー」を追加発売すると発表した。
WX310K
通称「京ぽん2」。2005年11月発売。ムービー、ミュージックプレーヤー、Flash再生、ドキュメントビューアー機能に加え、miniSDカードスロットも搭載しているなどの高い拡張性を持つ。2008年夏のカタログにも記載されているロングセラー。
WX320K
通称「京ぽん改2」もしくは「京改2」「京ぽん改改」。2007年2月発売。W-OAMに対応し、RSS、Javaなどの機能が追加されたWX300Kの後継機。
WX330K
2008年3月発売。本体を薄型化してアンテナを内蔵した、WX320Kの後継機。これまでの機能に加え、新サービスデコラティブメールや、赤外線通信へ対応し、microSDカードスロットも搭載。充電時間も短縮化されている。
WX340K
2009年2月発売。メインディスプレイがワイド液晶になり、Felicaを搭載した。ブラウザがNetFrontに変更された。
WX01K
2011年10月発売。機能的にはWX330Kの後継機。WX350KHONEY BEE 4)の機能を踏襲したため、カメラなどの機能が強化されているものの、卓上ホルダの省略やFelicaの非搭載など、ウィルコムの音声利用重視のスタンスからか、WX340Kに比べて全体的にはややスペックダウンしている。
Casablanca(WX05K)
2012年6月に発売されたWX01Kのマイナーチェンジモデル。相手の声の速度を落としてゆっくり話しているように聞こえる「ゆっくり通話」や、全体的に音量を大きめにして聞き取りにくい音域を補正する「はっきり通話」が搭載されている。
WX09K
2013年2月発売。WX05Kからゆっくり通話やはっきり通話を省略したモデル。

特徴

AH-K3001Vを元祖とする京ぽんシリーズは現行のWX330Kに至るまで、Opera社と京セラが共同開発したμITRON版のOpera7.0が搭載されている。操作性などの改善がなされているものの、ほぼ同じものである。ただしAH-K3002V以前とそれ以後ではメモリ容量などから読込みサイズに差がある。操作を補助するブックマークレットや"京ぽんアプリ"と呼ばれるJavaScriptを利用した擬似アプリケーションが動作し、カスタマイズも行われた。アプリには実用スケジュールアプリや定番ゲームのクローンなどが多数公開された。