交差耐性

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交差耐性(こうさたいせい)とは、ある生物が1種類の薬剤に対して耐性を獲得すると同時に別の種類の薬剤に対する耐性も獲得することをいう。一般に化学構造作用機序が類似している薬剤間で生じる。交叉耐性とも呼ばれる。

交差耐性(cross resistance)は、病原菌が殺菌剤に対して薬剤耐性(drug resistance)を獲得することに関する。

例としては、テトラサイクリン系化合物間、ストレプトマイシンジヒドロストレプトマイシンエリスロマイシンオレアンドマイシンなどの抗生物質間の耐性の獲得である。

交差耐性(cross tolerance)は、ヒトや動物が同種・同機序の薬物に対して、同量では効力を減弱させていく耐性(tolerance)に関する。

例としては、アルコールに対する耐性とともに全身麻酔に対する耐性の獲得、モルヒネの連用による他の麻薬性鎮痛薬に対する耐性の獲得などが挙げられる。

参考文献

  • 鹿江雅光、新城敏晴、高橋英司、田淵清、原澤亮編 『最新家畜微生物学』 朝倉書店 1998年 ISBN 4254460198
  • 獣医学大辞典編集委員会編集 『明解獣医学辞典』 チクサン出版 1991年 ISBN 4885006104

関連項目