中絶救助隊

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中絶救助隊(ちゅうぜつきゅうじょたい、オペレーション・レスキュー,Operation rescue)とは、人工妊娠中絶に反対するプロライフの団体の一つ。設立者はランドル・テリー。彼はこの活動はアメリカ合衆国が生き残るための鍵となる活動であると主張した。非暴力運動である。[1][2]

聖書の箴言24章10-12節「捕えられて殺されようとする者を救い出し、虐殺されようとする貧困者を助け出せ。もしあなたが、「私たちはそのことを知らなかった」と言っても、人の心を評価する方は、それを見抜いておられないだろうか。あなたのたましいを見守る方は、それを知らないだろうか。」[3]を、掲げている。

神がモーセを通して与えられた十戒の「殺してはならない」という命令は絶対であり、国家の法律に反してでも、中絶による殺人から赤ちゃんのいのちを助けなければならない。間違った法律には抵抗する権利があるとし、中絶を行う産婦人科医院の前にピケを張って、女性から赤ちゃんを助けている。合衆国の法律においては、不法侵入罪に問われる行為であり、1988年5月-1989年8月の間で延べ3万2千人の救助隊員が逮捕され[4]、最初の4年間で逮捕者は4万人を数えた。

週刊誌アエラ1990年2月27日号に「嵐の中の胎児-日本とアメリカ、過激化する生命尊重派・巻き返す選択派、アメリカを二分する妊娠中絶-妊娠中絶を女性の権利と考える勢力とそれを殺人と同一視する一派が、米国内で激しい闘争を繰り広げている。」と題する記事が載り、中絶救助隊の活動が紹介された。

1990年代終わりにen:Operation Rescue (Kansas)(Operation Rescue WestあるいはCalifornia Operation Rescue)とen:Operation Save America(Operation RescueのちにOperation Rescue National)に分かれる。

脚注

  1. ^ 『中絶救助隊』
  2. ^ 中絶を行う産婦人科医院を実力封鎖するが、赤ちゃん、女性、医師に対して如何なる危害も加えない。
  3. ^ 新改訳聖書
  4. ^ 『中絶救助隊』の辻岡健象による解題

参考文献