ロケット艦
ロケット艦(ロケットかん;英語: Rocket vessel)はロケットを兵器として搭載した軍艦である。この種の船で最も有名なのは「エレバス」で、ボルティモアの戦いに参加した際の様子はフランシス・スコット・キーの星条旗に記されている。
概要
ロケット艦は1806年にブローニュ=シュル=メールのフランス艦隊を攻撃するためにも使用され、1808年の第2次コペンハーゲンの海戦でも活動した。翌年のバスク・ロードの海戦には「キング・ジョージ」、「ニムロッド」、「ホワイティング」の3隻が参戦した。
当時のコングリーヴ・ロケットはかなり不正確で信頼性が低く、普通は心理的攻撃として他の臼砲艦のような効果的な兵器とあわせて使用された。
エレバスは32ポンド(15kg)ロケット発射機を甲板下に備え、舷窓や舷側に開けた穴からロケットを射出した。他のロケット艦の中にはボートと呼ぶべき規模のものもあり、それらはマストに発射機を備え付け、ハリヤードで上げ下げを行った。
第二次世界大戦では駆逐艦にヘッジホッグ対潜ロケット発射装置が搭載され、その後より効果的な対潜迫撃砲を運用するシステムが開発された。現代ではさまざまなロケット推進のミサイルが軍艦に搭載されるようになった。