コンテンツにスキップ

ブラジルチドメグサ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。EmausBot (会話 | 投稿記録) による 2012年6月2日 (土) 11:25個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (r2.7.3) (ロボットによる 追加: fr:Hydrocotyle ranunculoides)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

ブラジルチドメグサ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: セリ目 Apiales
: セリ科 Apiaceae
: チドメグサ属 Hydrocotyle
: ブラジルチドメグサ
H. ranunculoides
学名
Hydrocotyle ranunculoides
L. f.
和名
ブラジルチドメグサ
英名
floating marshpennywort
floating pennywort
floating pennyroyal

ブラジルチドメグサHydrocotyle ranunculoides)は、セリ科チドメグサ属の植物。抽水植物、または湿生植物として生育する水草である。原産地は南北アメリカ大陸などであるが、各地に侵略的外来種として定着しており、日本では特定外来生物に指定されている。

特徴

多年草で、川辺や湿地に生える[1]。茎は横に伸び、長さは1m以上になる[1]。茎の節から数枚の葉や多数の根を生じる[2]。葉は円心形で浅く5裂し、多肉質、長さは3-7cm[2]。葉柄は7-35cm、根は最大約30cmまで伸びる[2]

花序は各節に1-3個つき、直径は約3mm[2]。茎の断片はちぎれて散布されやすく、そこから栄養繁殖を行って旺盛に個体群を拡大する。

アマゾンチドメグサなどと形態的に非常に類似する。

分布

北アメリカ南アメリカ原産。観賞用などとして輸入された個体が逸出して各地に分布を広げ、日本では特定外来生物に指定されている[1]。またイギリスでも侵略的外来種として扱われている[3][4][5]。ただし、もともと自生している北米の一部の地域では、絶滅が危惧される種として扱われている[6]

日本では熊本県菊池川で初めて発見され[7]、治水上の問題を引き起こすほか、大量に繁茂して水中に光が届かなくなり、生態系に影響をおよぼすため、除去作業が行われている[7]。しかしちぎれた茎からも再生するため、除去には注意が必要とされる[2]

脚注

  1. ^ a b c 特定外来生物の解説 ブラジルチドメグサ (2011年10月22日)
  2. ^ a b c d e ブラジルチドメグサ / 国立環境研究所 侵入生物DB
  3. ^ [1]
  4. ^ [2]
  5. ^ [3]
  6. ^ USDA Plants Profile
  7. ^ a b 国土交通省 九州地方整備局 菊池川河川事務所「ブラジルチドメグサ撤去作業を実施」 [4]