コンテンツにスキップ

ハイラム・マキシム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。JAnDbot (会話 | 投稿記録) による 2011年4月13日 (水) 07:32個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (r2.5.2) (ロボットによる 除去: sl:Mitraljez Maxim)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

ファイル:Maxim Hiram.jpg
ハイラム・マキシム
Maxim's flying machine

ハイラム・マキシム(Sir Hiram Stevens Maxim、1840年2月5日[1] - 1916年11月24日[1])はアメリカ合衆国メイン州出身の発明家である(表記はマクシムとも)。世界初の全自動式機関銃を発明した。彼の発明した機関銃と、その派生型を一般に「マキシム機関銃」と呼ぶ。アメリカでは機関銃に関心を集めることができなかったためイギリスに移民して、成功した。彼の機関銃は反動を利用して連射を行う方式であり、第一次世界大戦ではイギリスドイツ帝国オーストリア・ハンガリー帝国ロシア帝国などが“マキシム系”と言うべきヴィッカース重機関銃MG08重機関銃シュワルツローゼ重機関銃PM1910重機関銃を運用した。

航空にも興味を持ち蒸気エンジンによる飛行機械を製作した。1894年7月31日、ロンドン郊外にて[2]、レール上180mほどを加速した飛行機械は時速67kmで浮上した。もともと浮上するだけが目的の実験飛行のため、高度が上がらないようにガードレールが設置してあった。はずれたガードレールでプロペラが破損し、機体は大破した。

飛行機体の概要は全長60m、翼幅32m、機体重量約3.6トンという巨大な複葉機で、180馬力の蒸気エンジン2基を備えて、3人の乗員が乗った。彼の、飛行機械の特許申請は特許局に拒絶されている[2]。また後世の専門家による評価も、その蒸気エンジンに対するものを除けば冷淡である[3]

脚注

  1. ^ a b 以下の百科事典ではこの生没年月日となっている。
    • The Encyclopedia Americana (International ed), New York : Americana Corp., 1968
    • Meyers enzyklopädisches Lexikon (9., völlig neu bearbeitet Aufl), Mannheim ; Wien ; Zürich : Bibliographisches Institut, 1971-1984
    • The New encyclopædia Britannica (15th ed), Chicago ; Tokyo : Encyclopædia Britannica, 1989
  2. ^ a b 『航空発達物語(上巻)』
  3. ^ 『パイオニア飛行機ものがたり』

関連項目

参考文献

  • 鈴木真二『ライト・フライヤー号の謎 飛行機をつくりあげた技と知恵』(技報堂出版、2002年) ISBN 4-7655-4431-1
  • 根本智『パイオニア飛行機ものがたり』(オーム社、1996年、ISBN 4-274-02314-1
  • ロルフ・シュトレール『航空発達物語(上巻)』(白水社、1965年)