ダイイングライト:ザ・フォロイング

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ダイイングライト:ザ・フォロイング
Dying Light:The Following
ジャンル サバイバルアクション
対応機種 PlayStation 4
Xbox One
PC(steam)
開発元 テックランド
運営元 ワーナー ブラザース ジャパン
販売元 ワーナー ブラザース ジャパン
シリーズ ダイイングライトシリーズ
人数 1人-5人
メディア ダウンロード版のみ
運営開始日 2016年4月21日
使用ブロック数 多数
対象年齢 CEROZ(18才以上のみ対象)
ESRBM(17歳以上)
PEGI18
USK18(18歳未満提供禁止)
コンテンツ
アイコン
暴力
エンジン Chrome Engine 6英語版
解像度 1080p
その他 トロフィー、実績あり
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ダイイングライト:ザ・フォロイング』(Dying Light:The Following)はオープンワールドホラーゲームソフトである『ダイイングライト』の大型ストーリーDLCの一環として有料配信された。

概要

本編である『ダイイングライト』との大きな違いは移動手段の主体がバギーになっている事と、舞台が本編マップよりも広い平野になっていることである。また、ドライバースキルやボラタイルの巣、信頼レベルや新装備などの追加要素がある。

マップは本編とは違い、最初からハラン郊外から始まるので、ザ・フォロイング内ではハラン市内には一切戻れない(戻る場合はキャンペーンを選ぶ必要がある)。新装備は本編でも使うことができる。

『ダイイングライト:ザ・フォロイング』のみ(単体)のパッケージ版は販売されていない為、各ハードからダウンロードしなければならない。本作は有料DLCとなっているが、1つに全てが入っている『ダイイングライト:ザ・フォロイング・エンハンスト・エディション』では無料で遊ぶことができる。

あらすじ

ライズとの戦いに勝利したカイル・クレインだったが、タワーのアンティジンの備蓄は残りわずかで、代替となる治療法も見つかっていなかった。

ある日、負傷した男がタワーに運ばれてくる。男は、人に慣れたゾンビや、感染しても転化しない人がいるなどとうわ言で口走る。その内容にレナは興味を示す。その男が持っていた地図にはハラン郊外から来たことを示す道筋が書かれている。アンティジンの足りない現状からわずかな望みを探すため、クレインはハラン郊外へと旅立つ。

地図を頼りに辿り着いた土地で、クレインは一つの集落を見つける。治療法の手がかりを望むクレインだったが、住民の反応は冷たい。唯一、住民と取引しているという男カーンだけが、まともに対話に応じてくれた。カーンによれば集落の人々が転化しないのは事実だという。クレインはカーンから、移動手段のバギーを盗んでくることを条件に共闘を持ち掛けられる。クレインは承諾し、集落から離れた地でバギーを手に入れるが、戻ってきた時にはカーンは住民達に追い出され行方不明となっていた。クレインは止むを得ず、一人で行動する。

曰く、住民は「マザー」と呼ばれる指導者を崇拝しており、マザーの加護により転化から守られているという。またクレイン達よそ者には信条が足りていないとも話す。クレインは情報を引き出すため、住民の困りごとを解決し、彼らの信頼を得る作戦に出る。住民は徐々にクレインに心を開いていく。さらにマザーの従者フェイスレスの関心を引くことにも成功する。クレインはフェイスレスに認められ、マザーも立ち会うという教団の集会に参加する機会を与えられる。そこでクレインは生存者を襲わないゾンビと、謎の青いミストを目撃する。クレインは信じがたい光景に戸惑いつつも、このミストこそ住民が転化しない理由で、治療法の手がかりでもあると確信する。一方レナからの無線で、アンティジンが底を突き、タワー生存者の転化が始まっていることが伝えられる。

クレインはマザーの関心を引くため、フェイスレスからの任務をこなす。フェイスレスからの指示でクレインは、マザーから重要な研究を任されているという民族誌学者アティラの手助けをする。その中でクレインはマザーが求める、犠牲精神を持った一人の男が光の慈悲を受けるという、謎めいた予言について知る。翌日、アティラのもとへ向かうと、アティラはクレイン宛てに、用途不明のコード(暗号)が記されたメモを残して自宅の地下で自害していた。戸惑うクレインに、フェイスレスはアティラは予言を誤って解釈し、自害したのだと伝えた。

フェイスレスの一人オルカンが武装集団に拉致された。クレインはオルカンの救出を指示される。オルカンを見つけるが、武装集団から拷問を受け、瀕死の状態だった。オルカンは武装集団の狙いは治療法であることを伝え、うわ言のように灯台と繰り返しながら息絶える。クレインは遺言を頼りに灯台に向かう。移動中、レナからの無線でタワーが絶望的な状況であることが伝えられる。灯台には行方不明になっていたカーンがおり、部下と無線で連絡を取り合っていた。カーンは武装集団のボスで、治療法を奪うためにこの土地にやって来たのだった。そして今まさに、教団のアジトであるダムへの襲撃を始めようとしていた。クレインはカーンに対処し、武装集団の襲撃をかわすと、ダムへと急ぐ。

ダム内部は悲惨な状態であったが、マザーは無事だった。クレインはマザーと対面する。マザーはクレインの目の前で仮面を外す。おぞましいボラタイル(ゾンビ)の顔が露になる。マザーの正体は、ミストの原液によって人格を保ちながら転化した女性であった。マザーは宗教的な演説の後、クレインこそが予言にあたる人物だとして協力を求める。クレインはマザーの正体に慄きつつも、あくまで治療法であるミストが欲しいだけだと、その頼みを断る。しかしマザーはこの地に治療法は存在しないこと、ミストを吸い込んだ者はいずれ自分のようなモンスターになること、唯一の希望は軍が残した実験的なフェイルセーフ(核弾頭)であることをクレインに告げる。クレインはマザーを拒絶するか、協力するか選択を迫られる。

拒絶した場合

クレインはミストを持ち帰ることに拘り、マザーを罵る。マザーはクレインに失望し、ミストの原液をクレインの口に無理やり含ませる。

マザーは人々を救えなかった怒りをクレインに向けると、クレインを下の階に突き落とし、襲い掛かる。クレインは辛くもマザーを倒し、ミストの原液が入った小瓶を奪う。

クレインはふらつきながら、ダム内部の通路を進み、出口を目指す。地上に出ると、時刻は夕方。そこは見覚えのない公園で、周囲には崩壊前の民家やビルが並び、道路には車が走っている。目の前では親子が遊んでいる。

一瞬、過去の出来事がフラッシュバックする。ふとこちらを見た子供が悲鳴を上げる。何が起こっているのか分からないクレイン。下を見ると、両腕が太陽の光で焼け爛れていた。直後、ボラタイルの叫びが辺り一帯に響き渡る。

(画面がブラックアウトし、クレインが転化したことが示唆される)

協力する場合

全てを諦めたクレインは、マザーに協力することを決める。

マザーの目的は、夫であるアミール大佐が残した核弾頭を起動し、数千もの命と引き換えにハランウィルスを死滅させることだった。

しかし起動用のコードが分からず、その調査を任せていたアティラも死んだため、計画は手詰まりだという。クレインはアティラから託されたメモが、起動用のコードであることに気付く。マザーは驚く。

クレインはアティラにコードを託したアミール大佐の意図を語る。マザーは判断を誤らないようクレインに念押しする。クレインがコードを入力すると、核弾頭は起動しカウントダウンが始まる。

(画面がホワイトアウトし、起動に成功したことが示唆される)

エンハンスト・エディション

ダイイングライト:ザ・フォロイング・エンハンスト・エディション』とは、本編とザ・フォロイングに加え

  • 「ザ・ボザック・ホード」
  • 「食事&貨物チャレンジパック」
  • 「最終兵器バンドルパック」
  • 「ゾンビモード」

の全て無料で入っている[1]エディションである。なお、こちらはパッケージ版、ダウンロード版共に発売している。

システム

バギー

本編におけるメイン要素。ストーリーの最初に盗賊から奪い取った代物。ハランよりもずっと広い郊外では、いくらクレインでもとても徒歩で移動できる広さではないため、クレインはこのバギーを利用して移動することになる。
パーツは5種6LVから構成され、パーツのチェストやパーツ屋、あるいはクレインがクラフトして手に入れる。本体は非常に頑丈で大破することはないが、近接武器のようにコンディションを持っておりパーツの強度が0になると走行に悪影響をもたらすため、定期的に修理やパーツの交換が必要となる。また燃料の概念もあり、0になると走行できなくなるので、道中で得たバギーの燃料を定期的にバギー本体に補給しなければならない。
スキルの上昇ではニトロや火炎放射など様々な追加装備を搭載できるようになる。

登場人物

タワーの生存者

カイル・クレイン(Kyle Crane
声:ロジャー・クレイグ・スミス
主人公。カムデンの研究はあまり進まず、切れかけのアンティジンの代わりを探すためにハラン郊外の調査に出る。マザーと信者達の信頼を得るために数々の仕事をこなす。
レナ(Lena
声:レイラ・バーチ
タワーの医師。定期的にクレインと連絡を取るが、電波が悪くほとんど通信できない。クレインの帰りを一刻も早く待ち望んでいる。

ハラン郊外の生存者

ジャシール(Jasir
声:ジェシー・コーティ
拠点となるジャシールの農場の主。複数の生存者を駐在させている。マザーやフェイスレスにも通じている。余所者への態度は厳しい。
エズギ(Ezgi
声:ジーナ・K・ボウズ
ジャシールの娘。マザーについては否定的。
カーン(Kaan
声:アダム・ギフォード
最初にまともに話すことになる農場の中の生存者の一人。クレインにバギーを盗むように依頼するが、信者に連れられていなくなってしまう。
その正体はライズ残党のリーダー。クレインへの敵意はなく、極力交戦を控えていた。正体が知られても尚、対決を拒むが、部下がクレインに向けて放ったロケットランチャーの巻き添えになり死亡する。
マザー(The Mother
声:ジャン・ギルピン
教団「太陽の子たち」の指導者であり信仰の対象。ハラン郊外で絶対的な地位を誇るが、そうなったのはアウトブレイク後である。フェイスレス以外には姿を見せず、フルフェイスのマスクを着用しているため素顔も不明。
彼女の加護で郊外の人間は転化しないとされる。テレパシー能力を持ち、感染者が攻撃を止める不思議な霧が使えるなど謎が多い。「太陽の神」の予言を実行しようとしており、アティラにその研究を任せている。
正体は軍が残した薬品(ミストの原液)によって、特殊なボラタイルに転化したジャスミンという女性。明るい場所でなら人格を保てる。言葉を話せない代わりに、テレパシーを使ったコミュニケーションを取る。
元は形骸化した伝統のしがない指導者であったが、アウトブレイクで経験した苦難により、誰もが望む「マザー」になると決意する。その後、ミストとテレパシーの力によって勢力を伸ばし、今の地位を得る。
抽象的な言い回しを好み、宗教的指導者を演じている。しかしかつての固い決意に反して、マザーでいることに疲れている節があり、内心では救いのない現状に絶望している。
フェイスレス(The Faceless
木の仮面を付けたマザーの従者達。マザーから霧の使用を許可されているようである。中盤からは基本的に彼らを通してクエストをこなしていく。
アティラ(Atilla
老齢の民族誌学者。クレインに「太陽の神」の予言についての調査を依頼する。マザーの依頼でこの地に来たという。マザーの夫アミール大佐とも交流があり、双方から信頼されていた。癌を患っている。
感染したアミール大佐から、核弾頭の起動用コードを託され、ジャスミンが精神的に落ち着きを取り戻したら、彼女に返すよう言付かる。しかし既にゾンビに転化していたジャスミンは、アティラと直接会うことを拒んだ。
これをジャスミンに見捨てられたと解釈したアティラは、癌で死が迫っていることもあって、気力を失う。コードも返せずにいたが、クレインと出会い、共に仕事をこなしていく中で彼に希望を見出す。
クレインとの仕事を終えた翌日、自分の代わりにクレインが預かり物をマザーに返すよう手紙を残し、自宅の地下で自害した。
ジャスミン(Jasmine
最終盤で現れる女性。マザーの本名。アミール大佐という夫がいたが、アウトブレイクの際にゾンビに殺される。自身も感染する。
夫の遺品を手がかりに、仲間を連れ、ダムに隠された薬品を見つける。代表して薬品を口にすると、転化の前兆である発作が始まり、気を失う。
おそらくこの時、ゾンビに転化したが、仲間がダムの電力を復旧させたおかげで人格を失うことはなく、仲間も無事だった。ジャスミンはこれを愛によるものと解釈する。以後の行動は上記を参照。
アウトブレイク以前もマザーとして知られており、アミール大佐と共に地域の象徴とされていたが、本人は一部の信者に囲まれるだけで、多くは夫の影響力によるものだと自嘲していた。
アミール(Amir
故人。本編で登場するキャラクターと同名だが、おそらく別人。ジャスミンの夫で、軍の大佐。ジャスミンと並び、地域の象徴とされていた。
アウトブレイクに巻き込まれ、ゾンビに噛まれ感染する。ハランの惨状を鑑みて核弾頭の使用を検討するが、自身がもう長くないことを悟り、傍に居たジャスミンに核弾頭の在り処と鍵を、アティラに起動用コードを託す。
その後、間も無く死亡する。本人はジャスミンに全てを託すことを望んでいたが、自身の死によりジャスミンが判断力を失うことを危惧し、あえてアティラの手を借りる選択をした。
ビラル(Bilal
農場から東にあるガソリンスタンド兼ワークショップの主。弟は2ヶ月も前に感染したのに、マザーのおかげで転化しないらしい。需品係を担当している。

出典

  1. ^ Inc, Aetas. “「ダイイングライト」本編と4つのDLC,大型拡張パックをまとめた「ザ・フォロイング エンハンスト・エディション」が4月21日発売へ”. www.4gamer.net. 2019年2月16日閲覧。

関連項目

外部リンク