ゾンド2号
ゾンド2号 (Зонд-2) | |
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国際標識番号 | 1964-078C |
カタログ番号 | 00945 |
状態 | 運用終了 |
目的 | 惑星探査・技術試験 |
観測対象 | 火星 |
打上げ機 | モルニヤ |
打上げ日時 |
1964年11月29日 13時12分 UTC |
最接近日 | 1965年8月6日 |
通信途絶日 | 1965年5月5日 |
物理的特長 | |
質量 | 890kg |
姿勢制御方式 | 三軸制御 |
ゾンド2号(ロシア語: Зонд-2)とは、1962年にソビエト連邦が打ち上げた火星探査機である。惑星探査機の技術試験と火星の観測を目的としていたが、火星到達前に通信が途絶えたため後者の目的は果たされなかった。
設計
ゾンド2号は重量は890kgの火星探査機で、基本的な設計は先に打ち上げられた火星探査機マルス1号を踏襲していた。ただし、観測装置として火星大気圏に突入する降下機が追加され、また、従来の姿勢制御用化学エンジンのバックアップとして、6基のプラズマイオンエンジンを試験的に搭載するなどの変更が加えられた[1]。
飛行
ゾンド2号は1964年11月30日にカザフスタンのバイコヌール宇宙基地から Tyazheliy Sputnik として高度153x219kmの地球周回軌道へ打ち上げられた。探査機はまもなく地球軌道離脱用のロケットを点火し、火星へ向かう軌道に入った。しかし、2つの太陽電池パネルの片方が故障して電力が予定の半分しか得られていないことが判明し、惑星間空間の観測の大部分を中止するなど飛行計画は著しい制限を受けることになった[2]。
1964年12月8日から18日の間にプラズマエンジンが試験され、宇宙空間で問題なく作動することが実証された[1]。さらに、1965年の初めごろに中間軌道修正のための噴射を行い火星から数千km以内を通過する軌道に乗ることに成功した。しかし同年4月には探査機の通信システムが異常を示し始め、最終的には5月5日に交信が不可能になった[2]。探査機は同年8月6日に火星から1500kmの距離を通過し人工惑星となった。
なお、ゾンド2号の打ち上げ直前の1964年11月28日には、アメリカの火星探査機マリナー4号が打ち上げられていた。マリナー4号はゾンド2号よりやや短い飛行期間の後、7月14日から15日にかけて世界で始めて火星の近接観測を成功させた。