セシル・テイラー
セシル・テイラー Cecil Taylor | |
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基本情報 | |
出生名 | Cecil Percival Taylor |
生誕 | 1929年3月25日(95歳) |
出身地 | アメリカ合衆国 ニューヨーク州 |
ジャンル | ジャズ、フリージャズ |
職業 | ピアニスト |
担当楽器 | ピアノ |
セシル・パーシヴァル・テイラー(Cecil Percival Taylor、1929年3月25日-)はアメリカ人のピアニスト、詩人。クラシック音楽に基づく教育を受けているが、テイラーは一般的にはフリー・ジャズの先駆者として認識されている。テイラーの音楽は、極めて旺盛な生命力や精力を感じさせるものであり、また、肉体的存在を意識させる方法論、複雑でかつ即興によって創り出された音、塊として聞こえてくる音塊、極めて複雑な複層リズム、こうした要素が特徴だと考えることができる。テイラーのピアノ演奏の技術は、長らくパーカッションにたとえられてきた。例えば、「88個の異なる音階に調整されたドラムズ」(標準的なピアノの鍵盤数のことをさして言っている)と表されたりしている。また、テイラーは、「クラシックの現代音楽に必要な教育を受けたアート・テイタム」などと言い表されてもきた。
人物・影響
- 6歳のときよりピアノをはじめた。
- 50年代から活動をはじめ、60年代には、オーネット・コールマンに先駆けてフリー・ジャズを展開。70年代以降はソロ・ピアノ、トリオ、ビッグバンドなど多彩な編成で活動を行なっている。
- 1961年より、アルトサックス奏者ジミー・ライオンズとともに活動する機会が多くなった。
- 極めてエネルギッシュかつパーカッシブな演奏が特徴。
- 1973年に初来日し、各地でコンサートを行った。5月22日、新宿・厚生年金会館大ホールで行われたライブの観客席には、日本のフリー・ジャズピアニスト山下洋輔がおり、テイラーの演奏に衝撃を受けた(山下洋輔『ピアニストを笑え!』(新潮文庫)所収『セシル・ テイラー 蜜月の終り』)。2007年に、両者は共演をしている。
- 日本のジャズミュージシャン大谷能生もファンであることを公言しており、自身のソロアルバム「JAZZ ABSTRACTIONS」にはテイラーの代表作「Conquistador!」をサンプリングした楽曲が収録されている。
- 2013年度京都賞思想・芸術部門を受賞した[1]。
バレエ・ダンス
ピアノに加え、テイラーはバレエ・ダンスにも興味があった。テイラーが若い頃に亡くなった彼の母親はバレエダンサーであり、ピアニスト、ヴァイオリニストでもあった。1977年、1979年にはダンサーのダイアン・マッキンタイアと協働。また、1979年には12分間のバレエ "Tetra Stomp: Eatin' Rain in Space"を作曲、演奏した。
詩人
テイラーは詩人でもあり、アミリ・バラカ、チャールズ・オルソンらの影響を受けている。自作の詩を演奏に用いたり、自らのアルバムのライナーノーツに掲載したりしている。
ディスコグラフィー
代表作
- Jazz Advance, 1956
- Looking Ahead!, 1958
- Love for Sale, 1959
- The World of Cecil Taylor 1960
- Air 1960
- Cell Walk for Celeste, 1961
- Jumpin' Punkins, 1961
- Unit Structures, 1966
- Conquistador!, 1966
- Indent, 1973
- Akisakila, 1973
- Dark to Themselves, 1976
- Cecil Taylor Unit, 1978
- For Olim, 1986
- Olu Iwa, 1986
- Looking (Berlin Version) Solo, 1989
- Complicité, 2001
- The Owner of the River Bank, 2004