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シドニージョウゴグモ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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シドニージョウゴグモ
シドニージョウゴグモ
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
亜門 : 鋏角亜門 Chelicerata
: クモ綱(蛛形綱) Arachnida
: クモ目 Araneae
: ジョウゴグモ科 Macrothele
: Atrax
学名
Atrax robustus
和名
シドニージョウゴグモ
英名
Sydney funnel web spider

シドニージョウゴグモ(Atrax robustus)は、節足動物鋏角亜門クモ目ジョウゴグモ科に属するクモの一種。

分布

名前が示すとおり、シドニーをはじめとしたオーストラリア北部に生息している。

特徴

体長は4cmほどになり、足を拡げると10cm近くになり、脚や腹部に剛毛が生え、タランチュラを思わせるほどの迫力がある。体色は青みがかった黒。

雄の牙は大きく、よく前二本の脚と牙を見せつけて威嚇する。漏斗状の巣を張る。

毒性

本種はクロゴケグモドクシボグモなどと並ぶ、最も危険な毒蜘蛛として知られており、全てのクモの中でも最強の毒蜘蛛と呼ばれている。

毒の成分は強酸性のロブストキシンで、心臓にショックを与え、放っておくと死亡する例も多く、現地では恐れられている。雄雌ともこの毒を持つが、特に雄の牙は非常に鋭利で硬く、人の爪を貫通するほどの威力を有すると言われる。12月~1月にかけて、雄が現地の人家にも侵入することがあるので駆除されている。

この毒は人間サルといった霊長類には効くものの、餌とする昆虫類にはあまり狩猟の役には立たず、外敵からの防衛用になったとも言われているが、はっきりしない。この傾向は他のゴケグモ類にも通じるもので、毒の目的が昆虫を狩る事よりも、防衛用になってしまったと考えられる。

特定指定外来生物になる恐れがあるために日本への持ち込みは禁じられている。尚、現在はシドニージョウゴグモ用の血清が作られている。