シェーンブルン・ドイツ語

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グロリエッテから見たシェーンブルン宮殿、1928年以前のハインリヒ・トメッツの画

シェーンブルン・ドイツ語ドイツ語:Schönbrunner Deutsch)は、18世紀後半からウィーン神聖ローマ皇帝の宮廷で話されていた歴史的な標準ドイツ語の一形態。

歴史[編集]

言語学的に見て社会方言 (Soziolekt) の一種で、社会的要因によって生じた特定集団(年齢・階層など)の言語形態である。18世紀後半以降、皇帝・皇族、貴族、ウィーンの富裕市民によって話されていた。こうしたウィーン宮廷社会を中心に広まったドイツ語の発話形式はオーストリア・ハンガリー領内(1806年以前の神聖ローマ帝国時代)、並びにオーストリア帝国(1806年以降)では標準的なドイツ語とされていた。

名称の由来はウィーン市13区(ヒーツィング区)にあるシェーンブルン宮殿。今日、このドイツ語を話す住民もこの区に集中している一方で、ほぼ絶滅に近い社会方言とされている。ドイツ語の発話形態の一種としては顕著な特徴を有しており、例えば、特定のアルファベットに強勢が付けられたり、長音化や短縮されたりする。スピードやモーラ(イントネーション)の点でも特徴的な面がある。

音声・動画事例[編集]

脚注[編集]

外部リンク[編集]