イブキ

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イブキ
保全状況評価[1]
LOWER RISK - Least Concern
(IUCN Red List Ver.2.3 (1994))
分類
: 植物界 Plantae
: 裸子植物門 Pinophyta
亜門 : マツ亜門 Pinophytina
: マツ綱 Pinopsida
亜綱 : マツ亜綱 Pinidae
: ヒノキ目 Cupressales
: ヒノキ科 Cupressaceae
: ビャクシン属 Juniperus
: イブキ J. chinensis
学名
Juniperus chinensis L. (1767)
シノニム

Sabina chinensis

和名
イブキ、イブキビャクシン、ビャクシン
英名
Chinese juniper
変種品種

本文参照

イブキ伊吹学名Juniperus chinensis)は、ヒノキ科ビャクシン属常緑高木。 別名ビャクシン(柏槇)、イブキビャクシン(伊吹柏槇)。多くの変種品種がある。

特徴

朝鮮中国中部、日本では本州四国九州に分布する。は短くに密着し、互いによりあって葉の付いた枝は棒状の外見を持つ。時に針状の葉を持つ枝が見られる。葉の付いた枝はすべて上に向かって伸び、全体としては炎のような枝振りになる。太くなった幹の樹皮は赤褐色で、縦方向に薄く長く剥がれる。雌雄異花で花期は春。

海岸の岩場などに生育し、大木になると、幹がねじれたようになる。園芸品種が多く、庭木、公園木、グランドカバーによく使われる。

材は赤みがあり木理が美しく、家具材や床柱に利用される。

伊吹の名は、滋賀県の伊吹山から来ているとする説がある。

果物のナシ(梨)に発生する病害、赤星病の病原菌の宿主になり、イブキの木が1.5km以内にある梨園ではほぼ必ず被害が発生する[2]。このため梨生産者が周辺住民に対し、庭木として植えられているイブキを消毒させてもらえるよう依頼して回ることもある。また、条例でイブキの植栽を規制する自治体もある。

主な変種及び品種

イブキの変種及び品種には下記のものがある[3]

  • Juniperus chinensis イブキ
    • var. chinensis
      • 'Aurea' キンイブキ(金伊吹) - 枝の先端の葉が、黄色いのが特徴。
      • 'Globosa' タマイブキ(玉伊吹)
      • 'Kaizuka' カイヅカイブキ(貝塚伊吹) - 公園木、生け垣に使われる。
    • var. procumbens ハイビャクシン(這柏槇、ソナレ、イワダレネズ) - 地を這うのでグランドカバーに使われる。
    • var. sargentii ミヤマビャクシン(深山柏槇、シンパク(槇柏、真柏))

脚注