もろさわようこ
もろさわ ようこ | |
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生誕 |
両沢葉子 1925年2月13日(99歳) 長野県望月町(現・佐久市) |
国籍 | 日本 |
肩書き | 女性史研究家 |
受賞 |
毎日出版文化賞(1969年) 信毎賞(2005年) |
もろさわ ようこ(1925年2月13日 - )は、日本の女性史研究家。本名は両沢葉子。一般財団法人「志縁の苑」代表理事[1]。
概要
長野県望月町(現・佐久市)生まれ。生家が没落し、女中奉公をしながら小学校を卒業、旧制専門学校入学者検定合格。陸軍士官学校の事務員、北信日日新聞記者、鐘紡丸子高等文化学院教員、『婦人展望』編集者などをつとめた[2]。
1951年に市川房枝主宰の日本婦人有権者同盟本部事務局に入り、女性史研究家となる。庶民世界での近代女性史に関する著書多数、女性解放運動に力を注ぐ。1969年、『信濃のおんな』で毎日出版文化賞受賞。
1972年4月、長野県における全国婦人集会で「職場で社会主義や共産主義を唱えている活動家に部落問題を尺度にあてたら、それが本物か偽物かわかります。さらに、部落解放運動をしている方に女性問題を尺度にあてたら、それが本物か偽物かわかります」と発言したため、部落解放同盟中央本部から「部落解放同盟の中に分断を持ち込んだ」との理由で締め出され、すべての部落解放同盟支部でもろさわの講演が差し止められたことがある[3]。のちにもろさわは「部落解放同盟には女性蔑視がある」と批判した[4]。
1982年、郷里の望月町に「歴史を拓(ひら)くはじめの家」(「志縁の苑」の前身[1])を開設した。2005年、第12回信毎賞受賞[5]。
著書
- 『おんなの歴史 愛のすがたと家庭のかたち』合同出版, 1965
- 『信濃のおんな』未來社, 1969
- 『おんなの歴史』未來社, 1970
- 『おんなの戦後史』未來社, 1971
- 『新編 おんなの戦後史』河原千春編、ちくま文庫, 2021
- 『わわしい女たち 狂言・御伽草子にみる庶民像』三省堂ブックス, 1972
- 『おんな・部落・沖縄 女性史をとおして』未來社, 1974
- 『わが旅… 沖縄・信濃・断想』未來社, 1976
- 『おんなろん序説』未來社, 1981
- 『解放の光と影 おんなたちの歩んだ戦後』ドメス出版, 1983
- 『おんな・愛と抗い 近・現代のあゆみ』ドメス出版, 1984
- 『もろさわようこの今昔物語集』「わたしの古典」集英社, 1986、集英社文庫, 1996
- 『いのちに光あれ 女性史と差別』径書房, 1992
- 『オルタナティブのおんな論』ドメス出版, 1994
- 『大母幻想 宇宙大のエロス』ドメス出版, 2009.7
- 『南米こころの細道』ドメス出版, 2009.9
- 『沖縄おんな紀行 光と影』[6]影書房, 2010.12
共編著
- 『ドキュメント女の百年』全6巻 平凡社, 1978-79
- 『人間に光あれ』森田益子共著 径書房, 1991
- 『太古の系譜 沖縄宮古島の祭祀 上井幸子写真集』解説寄稿、比嘉豊光 写真編集、六花出版, 2018.5
- 『激動の中を行く 新編 与謝野晶子女性論集 新版』編・解説、新泉社, 2021.3
脚注
- ^ a b 『信濃毎日新聞』2019年10月14日。
- ^ もろさわようこさん | 『ジェンダー研究を継承する』アーカイブ特設サイト | ジェンダー社会科学研究センター
- ^ 森田益子『自力自闘の解放運動の軌跡』p.293(解放出版社、2012年)
- ^ 森田益子『自力自闘の解放運動の軌跡』p.294(解放出版社、2012年)
- ^ “信毎文化事業財団”. www.shinmai.co.jp. 2019年10月19日閲覧。
- ^ Okinawa onna kikō : Hikari to kage. Yōko Morosawa, ようこ もろさわ. Tōkyō: Kageshobō. (2010). ISBN 978-4-87714-411-1. OCLC 744222225