さそり座タウ星
さそり座タウ星(τ Sco / τ Scorpii)は、さそり座の恒星である。さそり座シグマ星と同じ、アラビア語で「動脈」という意味のアルニャート(Alniyat)という固有名を持つ。
さそり座タウ星は青白色のB型主系列星で、+2.82等級である。地球からは約430光年離れている。
伴星
さそり座タウ星の周囲を伴星が公転しているという証拠は、今のところ得られていない[1]。
磁場
さそり座タウ星は磁界を持ち、その表面磁場はZeeman-Doppler imagingによってマップ化されている[2]。
X線源
さそり座タウ星はOB星であり、X線とオージェ効果により、過イオン化を起こす[1]。ROSATの観測で、さそり座タウ星は通常のB0V星よりも強いX線スペクトルを持つことが明らかとなった[1]。エネルギーの範囲は0.8-1.2keVを越える[1]。
XMM-Newtonによるさそり座タウ星からのX線スペクトルの硬成分の観測により、プラズマの塊が恒星に落ち込んでいることが示唆された[1]。
出典
- ^ a b c d e Mewe R, Raassen AJJ, Cassinelli JP, van der Hucht KA, Miller NA, Güdel M (2003). “High-resolution X-ray spectroscopy of τ Scorpii (B0.2V) with XMM-Newton”. Astron Astrophys. 398: 203-11. doi:10.1051/0004-6361:20021577 .
- ^ Donati et al., 2006, MNRAS 370, 629, "The surprising magnetic topology of τ Sco: fossil remnant or dynamo output?"