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FMA IA 50 グアラニ II

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FMA IA 50 グアラニ II

1966年のパリ航空ショーでのIA 50 グアラニ II

1966年のパリ航空ショーでのIA 50 グアラニ II

FMA IA 50 グアラニ III.A. 50 Guarani II)は、アルゼンチンDINFIA(航空技術研究所:Instituto Aerotecnicoの後身)で1960年代初めに開発された汎用機である。

歴史

グアラニ IGuarani I)という名で知られる双発の小型輸送機がDINFIA IA 35 ワッケーロから開発され、1962年2月6日に初飛行を行った[1]。この機種の設計はワッケーロを洗練したものであり、構造の20%を踏襲し全金属性の主翼を有していた。グアラニ Iは更に開発が進められ後退角をつけられた単垂直尾翼と短くされた後部胴体を持つグアラニ IIとなった。また、エンジンはより高出力のチュルボメカ バスタン VIA ターボプロップエンジンを装備していた。胴体は四角断面のセミモノコック構造で、直線翼の主翼と後退角を持つ垂直尾翼を備えていた。試作機は1963年4月26日に初飛行を行った[1]

1965年6月にグアラニ IIの試作機(シリアルナンバー:TX-01)がフランスル・ブルジェで開催されたパリ航空ショーに展示され、その後評価試験を受けるためにイストルにあるCEV(“Centre d’Essays en Vol”:中央試験センター)に運ばれた。そこで合計200時間の試験を受けた後、1966年2月にアルゼンチンのFMAまで自力で帰り、大西洋を横断したラテンアメリカで製造された最初の航空機となった。

最後まで飛行していた機体はエントレ・リオス州 パラナの第II飛行旅団(II Brigada Aérea)で2006年に退役し、現在はマロン基地にあるアルゼンチン空軍の博物館(スペイン語: Museo Nacional de Aeronautica)に保管されている。

運用

Specifications

(IA 50) Jane's All The World's Aircraft 1965-66 [2]

  • 乗員:2名
  • 旅客数:15名
  • 搭載量:1,810 kg (2,600 lb)
  • 全長:14.86 m (48 ft 9 in)
  • 全幅:19.53 m (64 ft 1 in)
  • 全高:5.81 m (19 ft 0¾ in)
  • 翼面積:41.81 m² (450 ft²)
  • 空虚重量:3,924 kg (8,650 lb)
  • 最大離陸重量:7,120 kg (15,700 lb)
  • エンジン:2 × チュルボメカ バスタン VIA ターボプロップエンジン、694 kW (930 shp)
  • 超過禁止速度:515 km/h (278 knots, 320 mph)
  • 最大速度:500 km/h (270 knots, 311 mph)
  • 巡航速度:450 km/h (243 knots, 280 mph) (経済巡航)
  • 失速速度:145 km/h (78 knots, 90 mph)
  • 巡航高度:12,500 m (41,010 ft)
  • 航続距離:1,995 km (1,078 nmi, 1,240 mi)
  • 上昇率:13.4 m/s (2,640 ft/min)

関連項目

出典

  1. ^ a b Taylor 1965, p.3.
  2. ^ Taylor 1965, pp. 3–4.

外部リンク