韓江 (小説家)

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韓 江
誕生 (1970-11-27) 1970年11月27日(53歳)
大韓民国の旗 韓国光州広域市
職業 小説家
言語 朝鮮語
国籍 韓国
教育 豊文女子高等学校
最終学歴 延世大学校 国文料
(朝鮮語・韓国文学)
活動期間 1994年 -
ジャンル 小説
代表作채식주의자 (菜食主義者)』
主な受賞歴 李箱文学賞(2005)
ブッカー国際賞(2016)
デビュー作붉은 닻 (赤いアンカー)』
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韓江
各種表記
ハングル 한강
漢字 韓江
発音: ハン・ガン
日本語読み: かん・こう
英語表記: Han Kang
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韓 江朝鮮語: 한강、Han Kang、ハン・ガン、1970年11月27日 - )[1]は、韓国小説家光州広域市生まれ。父は小説家の韓勝源

略歴[編集]

1993年、季刊『文学と社会』で『ソウルの冬』等の5編の詩で文壇デビュー。翌年1994年、『ソウル新聞』新春文芸に短編『붉은 닻(赤いアンカー)』が当選し、小説家として一躍名をあげる。 その後、『여수의 사랑(麗水の愛)』(1995年), 『검은 사슴(黒い鹿)』(1998年) などを作品を通じて、人間の根源的な悲しみやさびしさを表す作品を発表してきた。「緻密な細部、飛躍や断絶のない構成、豊富な象徴などで若いマイスターの誕生を予感させる」と破格の賞賛を浴びた。

2005年には審査委員7人の満場一致で作品『몽고반점(蒙古斑)』が李箱文学賞大賞を受賞した。同賞の歴史上、1970年代に生まれた初の受賞者であり、父の勝源も1988年に同賞を受賞していることから、初の親子受賞となった。

文学評論家の李御寧は、「 韓江の『몽고반점』は、奇異な素材と独特な人物設定、混乱した話の展開で不自然な小説になる可能性もあったが、レベルの高い象徴性と優れた作法で面白い小説になっている」と評価した。

2013年に初の詩集となる『서랍에 저녁을 넣어 두었다(棚に夕方を入れておいた)を上梓。2016年、『채식주의자 (菜食主義者)』でブッカー国際賞受賞。

年譜[編集]

  • 1970年11月27日、韓国光州広域市で生まれる。
  • 1989年、豊文女子高等学校を卒業。
  • 1993年、延世大学校国文科卒業。
  • 1993年、文芸誌『文学と社会』詩当選。
  • 1994年、『ソウル新聞』新春文芸『붉은 닻(赤いアンカー)』当選、文壇デビュー。
  • 1995年、韓国日報が選んだ『優秀小説家』受賞
  • 1998年、アイオワ大学主催国際創作プログラムに参加。
  • 1999年、第25回 韓国小説文学賞受賞。
  • 2000年、文化観光部『今日の若い芸術家賞』文学部門受賞。
  • 2005年、第29回 李箱文学賞大賞受賞。
  • 2010年、第13回 東里文学賞授賞。
  • 2016年、『채식주의자 (菜食主義者)』でブッカー国際賞受賞。
  • 2023年、『작별하지 않는다 (別れを告げない)』でメディシス賞外国小説部門受賞。
  • 2023年、『작별하지 않는다 (別れを告げない)』でエミール・ギメ・アジア文学賞受賞。
  • 2024年、湖巌賞芸術部門受賞。

代表作品[編集]

  • 1995年、여수의 사랑(麗水の愛)
  • 1999年、아기부처(子供仏)
  • 2000年、내 여자의 열매(私の女の果実)
  • 2002年、그대의 차가운 손(あなたの冷たい手)
  • 2002年、내 이름은 태양꽃(私の名前は太陽花)
  • 2003年、붉은 꽃 이야기(赤い花の話)、 사랑과 사랑을 둘러싼 것들(愛と愛を取り巻くもの)
  • 2005年、몽고반점(蒙古斑)
  • 2005年、검은 사슴(黒い鹿)
  • 2007年、가만가만 부르는 노래(静かに歌う歌)
  • 2007年、천둥 꼬마 선녀 번개 꼬마 선녀(雷子供天女、稲妻子供天女)
  • 2007年、채식주의자(菜食主義者)
  • 2008年、눈물상자(涙箱)
  • 2010年、바람이 분다 가라(風が吹く、行け)
  • 2010年、아홉개의 이야기(9つの物語)
  • 2011年、희랍어 시간(ギリシア語時間)
  • 2012年、노랑무늬 영원(黄色模様永遠)
  • 2013年、회복하는 인간(回復する人間)
  • 2013年、서랍에 저녁을 넣어 두었다(棚に夕方を入れておいた)<詩集>
    • 引き出しに夕方をしまっておいた(きむふな、斎藤真理子 訳、2022年6月、クオン、ISBN 978-4910214283
  • 2014年、소년이 온다(少年が来る)
  • 2016年、흰(白い)
  • 2021年、작별하지 않는다(別れを告げない)

脚注[編集]