通貨学派
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通貨学派(つうかがくは currency school)とは、英国で1840年代〜1850年代に活動した経済学の一派。通貨主義者。銀行券の過剰な発行がインフレを引き起こすとして、発券銀行が金準備を超えて銀行券を発行することを規制するべきであると主張した。
その主張は保守党のロバート・ピール内閣が1844年に成立させた「ピール銀行条例」に色濃く反映されている。学派の指導的人物は、銀行家でもあり政治家でもあったオーバーストーン卿 (en:Samuel Jones-Loyd, 1st Baron Overstone) だった。ヘンリー・メーレン (1882 – 1978 en:Henry Meulen) は卿の役割について分析と批評を加えている。
通貨学派に対峙したグループが銀行学派である。彼らは預金者によって銀行券の償還が行われることにより、通貨発行高の問題は自然と解決されると主張した。
ピール条例の成立により勝利の軍配は通貨学派に上がったが、同条例は恐慌発生などによりその後3度にわたって停止されるなどしたため、通貨学派の主張は歴史的に裏付けられることはなかった。