近藤達子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

近藤 達子(こんどう みちこ、1958年2月17日[1] - )は、日本の歌人である。愛知県出身、神戸市在住[1]

経歴・人物[編集]

大学在学中の1977年から翌年にかけて、寺山修司が主宰する俳句誌に作品を投稿していた[2]1980年3月愛知淑徳大学文学部国文学科を卒業後、短歌の道に進む[3]1987年塚本邦雄の主宰した短歌結社「玲瓏の会」に入会し、塚本に師事[2]。機関誌『玲瓏』には7号から参加した[2]。1998年ごろ、玲瓏の会を退会。2000年ごろ短歌結社「短歌人会」に所属したが、じきに退会している。

1990年には第1回歌壇賞候補となり[4]1992年には「クラインの涙壺」で第28回短歌研究新人賞最終選考を上位通過[5]、翌1993年には再び「普通の国のアリス」で第4回歌壇賞候補に[6]1994年になると「天使卵伝説」が角川短歌賞にて候補作となり[7]、同年9月には『短歌』誌上に「非・真珠質」を[8]1995年3月には「モノリスの墨」を発表した[9]1995年9月には「キホーテの海馬」で第38回短歌研究新人賞を受賞[10]。その他に『短歌四季』などにも寄稿した。

なお歌集『空耳飛行』については、1988年から1998年にかけての作品から360首を選び、製作順を基本にしながら再構成した内容であると、巻末の「あとがき」にて記されている。

作品[編集]

著書[編集]

寄稿[編集]

  • クラインの涙壺 : 『短歌研究』第49巻9号 (短歌研究社、1992年9月)
  • 普通の国のアリス : 『歌壇』第7巻第2号 (本阿弥書店、1993年2月)
  • 天使卵伝説 : 『短歌』第41巻6号 (角川学芸出版、1994年6月)
  • 非・真珠質 : 『短歌』第41巻9号 (角川学芸出版、1994年9月)
  • モノリスの墨 : 『短歌』第42巻3号 (角川学芸出版、1995年3月)
  • 空耳飛行 (作品30首) : 『短歌研究』第52巻第10号 (短歌研究社、1995年10月)
  • 作品7首+エッセイ「先達となつた一首」 : 『短歌研究』第52巻第11号 (短歌研究社、1995年11月)
  • アトランティスへ : 『歌壇』第10巻第1号 (本阿弥書店、1996年1月)
  • フェルマータする (作品8首) : 『短歌』第43巻4号 (角川学芸出版、1996年4月)
  • 作品+エッセイ「新人が学んでいるもの」 : 『短歌研究』第53巻第11号 (短歌研究社、1996年11月)
  • 新春女性歌人特集―50人競詠 : 『歌壇』第11巻第1号 (本阿弥書店、1997年1月)
  • 守護天使たち (作品8首) : 『短歌』第44巻5号 (角川学芸出版、1997年5月)
  • 作品10首+エッセイ「作品と作者」 : 『短歌研究』第55巻第11号 (短歌研究社、1997年11月)
  • 特集 現代代表女流歌人作品集 (作品7首) : 『短歌研究』第57巻第3号 (短歌研究社、2000年3月)
  • 林昭博歌集『宝相華文』評 : 『短歌人』第62巻第5号 (短歌人会、2000年5月)
  • エッセイ「この歌・この場所」 : 『短歌』第47巻11号 (角川学芸出版、2000年10月)
  • 作品10首 : 『短歌研究』第59巻第4号 (短歌研究社、2002年4月)

脚注[編集]

  1. ^ a b 『短歌年鑑 平成19年度版』(『短歌』1月号増刊、角川学芸出版、2006年12月発行) 巻末「全国短歌人名録」より
  2. ^ a b c 「愛知淑徳学園出身の文人名録」『天然水別冊 文芸倶楽部 三十周年記念誌』(愛知淑徳大学文芸倶楽部/発行、2017年3月8日)より
  3. ^ 『愛知淑徳大学の三十年』(平成18年9月2日発行) 愛知淑徳大学同窓会/発行、都築久義/編集 より
  4. ^ 『歌壇』第4巻第2号 (本阿弥書店、1990年2月) より
  5. ^ 『短歌研究』第49巻9号 (短歌研究社、1992年9月) より
  6. ^ 『歌壇』第7巻第2号 (本阿弥書店、1993年2月) より
  7. ^ 『短歌』第41巻6号 (角川学芸出版、1994年6月) より
  8. ^ 『短歌』第41巻9号 (角川学芸出版、1994年9月) より
  9. ^ 『短歌』第42巻3号 (角川学芸出版、1995年3月) より
  10. ^ 『短歌研究』第52巻9号 (短歌研究社、1995年9月) より