近藤紫雲

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近藤 紫雲(こんどう しうん、1885年明治18年〉12月26日[1] - 没年不詳)は大正時代に活躍した日本画家版画家。本名、近藤三男[1]

来歴[編集]

島根県松江市出身[1]

小島沖舟の門人である[1]書籍雑誌口絵や、関東大震災版画を数多く描いた。大正期に博文館雑誌『文芸倶楽部』に木版画で描かれた最後の口絵を描き、池田輝方らとともに合作した新版画『新浮世絵美人合』のうち「六月菖蒲」を担当した[2]

朝顔や菊・牡丹などの栽培にも熱心で、朝顔の品評会では多くの賞を受賞した[1]

作品[編集]

  • 「早乙女」口絵(1914年、博文館)『文芸倶楽部』第二十巻八号掲載
  • 「六月菖蒲」木版画(1918年ごろ[2])『新浮世絵美人合』
  • 『大正震災画集 第3集』(1924年、日本版画社)
  • 「大輪朝顏の平安式數咲作り」雑誌記事(1932年、博友社)『農業世界』第二十七巻六号掲載
  • 「大輪咲朝顏培養奧傳」雑誌記事(1935年、博友社)『農業世界』第三十巻四号・六号掲載
  • 『牛若丸』口絵(1937年、講談社
  • 『靜御前』口絵(1939年、講談社
  • 『一心太助』口絵(1949年、みどり社)
  • 『ものぐさ太郎』口絵(1949年、講談社
  • 「美人図(仮題)」 紙本着色 墨彩

参考文献[編集]

  • 楢崎宗重編 『秘蔵浮世絵大観 ムラー・コレクション』 講談社、1990年
  • 山田奈々子 『木版口絵総覧』 文生書院、2005年

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e 趣味大観」国立国会図書館デジタルコレクション
  2. ^ a b 錦絵 (15)」国立国会図書館デジタルコレクション