第二十八あけぼの丸

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第二十八あけぼの丸(第28あけぼの丸)とは、1982年1月6日にアリューシャン列島沖(ベーリング海)で転覆・沈没した漁船のことである。

1982年の海難事故[編集]

1982年1月6日16時57分(日本時間では13時57分)ごろ、遠洋底引網漁業を行なっていた第二十八あけぼの丸がベーリング海(北緯54度5分 西経178度25分 / 北緯54.083度 西経178.417度 / 54.083; -178.417)で転覆・沈没し、32人が死亡した[1]。この事故の原因について、海難審判所は次のように解説している[2]

本件転覆は、最上層の全通甲板から第二層にある全通甲板を乾舷甲板とする、船尾トロール式漁船第二十八あけぼの丸が、荒天模様のベーリング海漁場で揚網の際、たまたま原料置場の差し板壁が壊れ、同置場の魚が荷崩れを生じて流動化したこと及び乾舷甲板上の船側外板開口(ガベージ・シュート)の閉鎖装置が開放されていたことのため、船体の動揺と傾斜とに伴い、同開口から海水が重要な復原力算入区画に流入し、復原力を喪失して右舷側に転覆したことに因って発生したものである。

本件については、1983年12月15日に横浜地方海難審判庁で裁決され、重大海難事件に指定された[2]

脚注[編集]

  1. ^ 「昭和57年横審第59号 漁船第二十八あけぼの丸転覆事件」[1]
  2. ^ a b 日本の重大海難 (漁船第二十八あけぼの丸転覆事件)”. www.mlit.go.jp. 海難審判所ホームページ. 2023年3月7日閲覧。

外部リンク[編集]