略奪者たち

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略奪者たち
I predatori
監督 ピエトロ・カステリットイタリア語版
脚本 ピエトロ・カステリット
原案 ピエトロ・カステリット
製作
製作総指揮 イヴァン・フィオリーニ
出演者
音楽 ニッコロ・コンテッサイタリア語版
撮影 カルロ・リナルディ
編集 ジャンルカ・スカルパイタリア語版
製作会社
配給 イタリアの旗 01ディストリビューションイタリア語版
公開 イタリアの旗 2020年10月22日
上映時間 109分
製作国 イタリアの旗 イタリア
言語 イタリア語
製作費 €1,800,000[1]
興行収入 イタリアの旗 $206,733[2]
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略奪者たち』(りゃくだつしゃたち、I predatori)は2020年イタリアコメディドラマ映画。 俳優ピエトロ・カステリットイタリア語版の監督第1作で[3]、出演はマッシモ・ポポリツィオジョルジョ・モンタニーニイタリア語版など。 相反する社会的背景を持つローマの2つの家族の出会いと衝突をブラックな笑いで描いている[3]

第77回ヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ部門脚本賞を受賞している[3]

日本では2021年5月から6月まで開催された「イタリア映画祭2021」で劇場公開された他、オンライン配信された[4]

ストーリー[編集]

ブルジョアでインテリ層のパヴォーネ家とプロレタリアートファシストのヴィズマーラ家という別々の世界を生きてきた2つの家族が、ある交通事故によって交わったことで不穏な出来事が連鎖していくさまを描いている[3]

オスティアに住む老女イネス・ヴィズマーラは息子の友人ダニエレを名乗る男に騙されて、安物の時計を1,000ユーロで買わされる。これに激怒した息子クラウディオにきつく責められ、深く傷ついたイネスは道路を横断中に車にはねられてしまう。

イネスはたまたま現場に居合わせた医師のピエルパオロ・パヴォーネに助けられて入院する。ピエルパオロは同僚医師で友人であるブルーノの恋人ガイアと不倫中だが、それを知らないブルーノはピエルパオロにいたずらをしかけるのが好きで、そのいたずらの度が過ぎることもある。一方、ピエルパオロの妻ルドヴィカは妥協を許さない映画監督で、息子フェデリコはニーチェに情熱を傾ける25歳の研究者である。

ある日、フェデリコは指導教授のフィオリーロからニーチェの遺体発掘グループから外されたことを知らされて激怒する。そして、母親を救ってくれたピエルパオロに感謝の気持ちを伝えに来たクラウディオが銃器店で働いていることを知ると、クラウディオから爆弾を高額で購入してニーチェの墓を破壊する。クラウディオの叔父で犯罪組織のボスであるフラヴィオは、爆弾の購入元を隠すため、クラウディオにフェデリコを殺すように命令する。脅迫はしても殺しはしないというクラウディオだったが、叔父フラヴィオのおかげで生活ができていることから、結局は命令に従うことにする。

ところが、フェデリコを射殺しようとしたその瞬間、フェデリコの父親が母イネスの命の恩人であるピエルパオロであることを知ったクラウディオは何もせずにその場を後にする。この事態に、フラヴィオに問い詰められたクラウディオは、普段から銃の訓練をさせている12歳の息子チェザーレにフラヴィオを射殺させ、「父親が殺されそうになったので撃った」ことにする。こうしてクラウディオは逮捕・収監されるが、自分を奴隷のように扱っていた叔父フラヴィオから解放され、また妻テレーザのおかげで息子の親権を失わずに済む。

それからしばらくして、ルドヴィカの映画は完成し、その披露パーティが開かれる。ピエルパオロの診断通りにブルーノは脳腫瘍で亡くなっており、ガイアは新しい恋人グリエルモをピエルパオロとルドヴィカに紹介する。そのグリエルモはイネスに時計を売りつけた詐欺師だった。

キャスト[編集]

受賞歴[編集]

部門 対象 結果
第77回ヴェネツィア国際映画祭[5] オリゾンティ部門脚本賞 ピエトロ・カステリットイタリア語版 受賞
第66回ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞[6][7] 新人監督賞 ピエトロ・カステリット 受賞
オリジナル脚本賞 ピエトロ・カステリット ノミネート
プロデューサー賞イタリア語版 ドメニコ・プロカッチ、ラウラ・パオルッチ(ファンダンゴイタリア語版ライ・チネマイタリア語版
作曲賞イタリア語版 ニッコロ・コンテッサイタリア語版
第76回ナストロ・ダルジェント賞イタリア語版[8][9] 新人監督賞イタリア語版 ピエトロ・カステリット 受賞
脚本賞イタリア語版 ピエトロ・カステリット ノミネート
助演男優賞 マッシモ・ポポリツィオ 受賞
音響賞イタリア語版 アレッサンドロ・パルメリーニイタリア語版アレッサンドロ・ザノンイタリア語版 ノミネート
キャスティング・ディレクター賞イタリア語版 フランチェスコ・ヴェドヴァティイタリア語版

出典[編集]

  1. ^ I predatori - IMDb(英語)
  2. ^ The Predators” (英語). Box Office Mojo. 2021年6月1日閲覧。
  3. ^ a b c d 作品情報”. イタリア映画祭2021. 朝日新聞社. 2021年6月1日閲覧。
  4. ^ 略奪者たち - 映画.com
  5. ^ Lattanzio, Ryan (2020年9月12日). “Venice Film Festival 2020 Winners: ‘Nomadland’ Takes Golden Lion, Vanessa Kirby Is Best Actress” (英語). IndieWire. https://www.indiewire.com/2020/09/venice-film-festival-2020-winners-list-1234585982/ 2021年6月2日閲覧。 
  6. ^ David di Donatello 2021: nominations” (英語). Mercato Internazionale Audiovisivo (2021年3月26日). 2021年6月2日閲覧。
  7. ^ Vivarelli, Nick (2021年5月11日). “‘Hidden Away’ Triumphs at Italy’s David di Donatello Awards, Sophia Loren Wins Actress” (英語). Variety. https://variety.com/2021/film/news/giorgio-dirittis-hidden-away-italys-david-awards-sophia-loren-1234970972/ 2021年6月2日閲覧。 
  8. ^ LE CANDIDATURE 2021” (PDF) (イタリア語). Nastri d'argento. 2021年5月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月31日閲覧。
  9. ^ “Nastri d’argento 2021, ecco tutti i vincitori” (イタリア語). Rolling Stone Italia. (2021年6月22日). https://www.rollingstone.it/cinema/news-cinema/nastri-dargento-2021-ecco-tutti-i-vincitori/565947/ 2021年7月31日閲覧。 

外部リンク[編集]