準正
準正(じゅんせい)とは、非嫡出子(婚姻関係にない両親から生まれた子)が嫡出子(婚姻関係にある両親の子)の身分を取得することをいう。
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[編集] 国内私法(民法)における準正
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[編集] 概説
準正とは非嫡出子(嫡出でない子)が嫡出子としての身分を取得することである[1]。父母の婚姻を促進することで子の保護を図り、子の出生時期が父母の婚姻の前後によって取扱いに差異を生じないようにするための制度である[2]。日本法における準正には婚姻準正と認知準正がある。
[編集] 婚姻準正
父が認知した子は、その父母の婚姻によって嫡出子の身分を取得する(民法789条1項)。これを婚姻準正という[3]。
婚姻準正の効果の発生時については、出生時説もあるが、婚姻時説が通説となっている[4]。
[編集] 認知準正
婚姻中、父母が認知した子は、その認知の時から、嫡出子の身分を取得する(民法789条2項)。これを認知準正という[5]。
同項の条文上は「婚姻中父母が認知した子は……」と規定されているが、分娩の事実によって母子関係は成立するから母子関係の発生に母の認知は必要ないと解されている(判例[6]・通説)。
また、認知準正の効果の発生時について、条文上は「認知の時から」嫡出子の身分を取得する旨規定されている。
しかし、父が生存中に任意認知をしなかったため、死後に強制認知(認知の訴えによる認知。民法787条)があった場合は認知準正となるが、その効果が認知の時であるとすれば、相続時に嫡出子としての相続分を主張することができない。非嫡出子の法定相続分は、嫡出子の2分の1である(民法900条4号)ので、これでは相続前に認知があった場合と比べ不公平で均衡を欠く。
このような背景もあり、学説は認知時説、出生時説、婚姻時説に分かれ、かつては認知時説が通説とされたが、現在は子の保護の観点から婚姻時説が通説となっている[7]。通説は、認知準正の場合にも婚姻準正と同じく、婚姻の時から準正の効果が生じると解しており、実務先例もこれに従っている(昭和42年(1967年)3月8日民甲第373号民事局長回答)。
[編集] 準正の効果
準正の効果は嫡出子の身分の取得である(民法789条)。
[編集] 国際私法における準正
子は、準正の要件となる事実の完成の当時の父若しくは母又は子の本国法により準正が成立するときは、嫡出子の身分を取得する(法の適用に関する通則法30条1項)。
[編集] 脚注
- ^ 佐藤義彦・伊藤昌司・右近健男著 『民法Ⅴ-親族・相続 第3版』 有斐閣〈有斐閣Sシリーズ〉、2005年10月、72頁
- ^ 佐藤義彦・伊藤昌司・右近健男著 『民法Ⅴ-親族・相続 第3版』 有斐閣〈有斐閣Sシリーズ〉、2005年10月、73頁
- ^ 遠藤浩・原島重義・広中俊雄・川井健・山本進一・水本浩著 『民法〈8〉親族 第4版増補補訂版』 有斐閣〈有斐閣双書〉、2004年5月、190-191頁
- ^ 川井健著 『民法概論5親族・相続』 有斐閣、2007年4月、69頁
- ^ 遠藤浩・原島重義・広中俊雄・川井健・山本進一・水本浩著 『民法〈8〉親族 第4版増補補訂版』 有斐閣〈有斐閣双書〉、2004年5月、191頁
- ^ 最高裁判所 (日本)昭和37年4月27日判決・民集16巻7号1247号
- ^ 川井健著 『民法概論5親族・相続』 有斐閣、2007年4月、69頁