北垣隆一

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北垣 隆一(きたがき りゅういち)は、日本の文芸評論家。北山 隆(きたやま りゅう)という名義でも知られている[1]

経歴[編集]

1912年に東京文京区で生誕する。1934年に早稲田大学文学部史学科を卒業し、東京精神分析学研究所に入会する。著書『夏目漱石の精神分析』でフロイト賞を受賞し、後に本書の全面的な改稿である『改稿 漱石の精神分析』を出版した[1]

研究活動[編集]

夏目漱石の盲人嫌悪について分析している[2]

著作[編集]

  • 夏目漱石の精神分析(1938年、岡倉書房)
  • 改稿 漱石の精神分析(1968年、北沢図書出版)
  • 太宰治の精神分析(1974年、北沢図書出版)
  • 三島由紀夫の精神分析(1982年、北沢図書出版)

評価[編集]

小阪知弘は、北垣が三島由紀夫について、興味深い見解を提示していると評した[3]野坂昭如は、北垣の著作活動に感謝を表明した[4]

参考文献[編集]

  1. ^ a b 玉井敬之『夏目漱石論』桜楓社、1976年、228頁。ISBN 9784273004040 
  2. ^ 平岡敏夫『漱石序説』塙書房、1976年、289頁。ISBN 9784827300611 
  3. ^ 小阪知弘『ガルシア・ロルカと三島由紀夫 二十世紀 二つの伝説』国書刊行会、2013年、126頁。ISBN 9784336056245 
  4. ^ 野坂昭如『赫奕たる逆光 私説・三島由紀夫』文藝春秋、1987年、244頁。ISBN 9784163100500