加藤正明 (精神科医)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

加藤 正明(かとう まさあき、1913年1月1日 - 2003年3月11日)は、日本医学者精神科医

略歴[編集]

東京出身。東京医学専門学校(現東京医科大学)卒。国立国府台病院医長、国立精神衛生研究所部長、1974年東京医科大学教授、1977年国立精神衛生研究所長。のち富士心身リハビリテーション研究所理事長。専門は薬物乱用やアルコール関連障害、自殺などの社会精神医学的研究。1956年の『異性ノイローゼ』はベストセラーになった。

著書[編集]

  • ノイローゼ 神経症とは何か』(創元社、創元医学新書) 1955
  • 『異性ノイローゼ 歪んだ性行動の心理診断』(光文社カッパ・ブックス) 1956
  • 『異常心理学 精神医学による人間の把握』(光文社) 1957
  • 『愛と死について』(青春出版社) 1958
  • 『精神の医学 心の健康のために』(講談社、ミリオン・ブックス) 1959
  • 『こころの健康からだの健康 サラリーマンの精神衛生』(実業之日本社) 1961
  • 『正常と異常の間 現代の精神病理』(筑摩書房、グリーンベルト・シリーズ) 1966
  • 『競争社会の心理学』(講談社現代新書) 1969
  • 『社会と精神病理』(弘文堂) 1976
  • 『生きがいの心理学』(日本書籍) 1979.6
  • 『正常とは何か』(読売新聞社) 1982.6
  • 『メンタルヘルス 病気と事例をめぐるこころの健康学』(創元社) 1986.9

共編著[編集]

  • 『ソヴェト精神医学の基礎 精神病理学 精神病理学の概観 精神病理学総論「異常心理学講座 第2部 A・第3」』(岡田靖雄共著、みすず書房) 1954
  • 『サイコ・ソマティックス』(松本胖共著、医学書院) 1957
  • 『受験コンディション』(玉井収介共著、実業之日本社) 1957
  • 『児童精神衛生講座』第1 - 第3(長島貞夫, 松村康平共編、明治図書出版) 1958
  • 『社会精神医学』(懸田克躬共編、医学書院) 1970
  • 『現代人の病理 第1巻 文化の臨床社会心理学』(相場均, 南博共編、誠信書房) 1972
  • 『老年精神医学』(長谷川和夫共編、医学書院) 1973
  • 『日本の自殺を考える』(田多井吉之介共編、医学書院) 1974
  • 『ストレス学入門 積極的生命観のすすめ』(森岡清美共編、有斐閣選書) 1975
  • 『精神医学事典』(保崎秀夫, 笠原嘉, 宮本忠雄, 小此木啓吾共編、弘文堂) 1975
  • 『精神障害者のデイ・ケア』(石原幸夫共編、医学書院) 1977.3
  • 『老年期 豊かな人生の発見』(湯沢雍彦, 清水信共編、有斐閣選書) 1977.3
  • 『アルコール関連障害』(編集企画、金原出版、精神科mook) 1983.5
  • 『こころの健康学』(吉川武彦共著、大修館書店、健康科学ライブラリー) 1984.9
  • 『職場のメンタルヘルス ビジネスマンの心の健康づくり』(精神衛生普及会共編、保健同人社) 1986.7

翻訳[編集]

  • 『現代の精神分析』(アレクサンダー、加藤浩一共訳、筑摩書房) 1953
  • 『正気の社会』(エーリヒ・フロム佐瀬隆夫共訳、社会思想研究会出版部、社会思想選書) 1958
  • 『精神分裂病の心理』(アリエティ、河村高信, 小坂英世共訳、牧書店) 1958
  • 『児童の発達と行動』(Michael Shepherd, Bram Oppenheim, Sheila Mitchell、米沢照夫, 上林靖子共訳、医学書院) 1974
  • 『死の不安』(J・E・マイヤー、海老原英彦共訳、日本教文社) 1975
  • 『偏見・スティグマ・精神病』(Guido M.Crocettiほか、監訳、石沢雄司訳、星和書店) 1978.6
  • 『創造力 原初からの統合』(シルバーノ・アリエティ、清水博之共訳、新曜社) 1980.4
  • 『サイコポリティクス 政治と精神医療』(ミルトン・グリーンブラット、式場聡共訳、牧野出版) 1983.2
  • 『精神科ハーフウエイハウス』(リチャード・バドソン、共訳、星和書店) 1983.4
  • 『精神科国際診断の展望』(J・E・メチック, M・フォン・クラナッハ編、共訳、中央洋書出版部) 1992.1

参考文献[編集]

  • 日本人名大事典