修道院長聖アントニウス (ポントルモ)

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『修道院長聖アントニウス』
イタリア語: Sant'Antonio abate
英語: Saint Anthony Abbot
作者ヤコポ・ダ・ポントルモ
製作年1519年頃
種類板上に油彩
寸法78 cm × 66 cm (31 in × 26 in)
所蔵ウフィツィ美術館フィレンツェ

修道院長聖アントニウス』(しゅうどういんちょうせいアントニウス、伊:Sant'Antonio abate)は、イタリアマニエリスム期の画家、ヤコポ・ダ・ポントルモによる板上の油彩画である。現在、フィレンツェウフィツィ美術館に所蔵されている[1]

作品の本来の所蔵元と依頼者は不明であるが、 ポントルモの『聖ヨハネ』との様式的類似性と、『老コジモの肖像』に描かれている非常に類似した巻物に基づいて1519年頃の制作とされている。この年代測定は、より遅い制作年と主張するクラップとサルヴィーニを除いて、広く受け入れられている。

ルチアーノ・ベルティ(1973)は、聖人の表現にデューラーの影響を見ており、身振りにはミケランジェロシスティーナ礼拝堂天井画に描かれているシビュラたちと預言者たちの影響が見てとれる。ポントルモは1515年頃のローマへの旅行でシスティーナ礼拝堂天井画を見た可能性があり、北ヨーロッパの版画に対するポントルモの賞賛も記されている[2]

関連作品[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Catalogue entry” (イタリア語). 2021年7月14日閲覧。
  2. ^ (イタリア語) Elisabetta Marchetti Letta, Pontormo, Rosso Fiorentino, Scala, Firenze 1994. ISBN 88-8117-028-0