交差切りの法則

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下からC→B→Aという順で水平に堆積した地層に対して、貫入(D)や正断層(E)が堆積の後に発生している。

交差切りの法則(こうさきりのほうそく、英語: law of cross cutting[1]:182)・切り合いの法則(きりあいのほうそく、: law of crosscutting relationship[2]:147)・切断の法則(せつだんのほうそく[3]:318)は、地質学の概念で、断層貫入岩が切断している岩体は、断層の形成や貫入以前から存在するという法則である。地層累重の法則と組み合わせることにより、地質断面図に示された層の関係を解析することが可能となる[1]:183

普及[編集]

文部科学省初等中等教育局の川辺文久は、地層累重の法則初源堆積水平の法則英語版と共に、その名は示されていないものの日本の小中学校で紹介されているとしている[4]:72

脚注[編集]

  1. ^ a b 小嶋稔 編『地球年代学』 6巻、斎藤常正、岩波書店〈岩波講座地球科学〉、1978年5月。ISBN 4-00010276-1NCID BN00683791OCLC 47431055全国書誌番号:78020681 
  2. ^ 猪郷久義 著、宮野敬 編『地学英和用語辞典』宮野素美子、愛智出版、1998年5月。ISBN 4-87256-403-0NCID BA36625489LCCN 99-133613OCLC 40565525国立国会図書館書誌ID:000002692705 全国書誌番号:99013323 OL 12483958M 
  3. ^ Allaby, Ailsa、Allaby, Michael 著、坂幸恭 訳『オックスフォード地球科学辞典』朝倉書店、2004年5月。ISBN 4-254-16043-7NCID BA67421097OCLC 55864679国立国会図書館書誌ID:000007372156 全国書誌番号:20619259 
  4. ^ 川辺文久「地学教育における地質図の読図にまつわる課題と展望」『地図』第53巻第1号、日本地図学会、2015年、66-73頁、doi:10.11212/jjca.53.1_66ISSN 2185-646X2022年5月14日閲覧 

関連項目[編集]