九点円錐曲線

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九点円錐曲線の特別な場合
  完全四角形を成す四点 (A, B, C, P)
  4点から成る6本の直線
  双曲線となる九点円錐曲線、九点双曲線
PABCの内部にあるとき楕円になる。垂心のときには九点円となる。

幾何学において、九点円錐曲線(きゅうてんえんすいきょくせん 、nine-point conic)または9点円錐曲線とは、ある4点に対して一意に決まる円錐曲線である。

1892年、マキシム・ボーシェが4点が完全四角形を成す場合について研究した[1]。それらはボーシェ円錐曲線と呼ばれたこともあった。九点円九点双曲線はボーシェ円錐曲線の例である。

ABCと点Pについて、以下の9点を通る円錐曲線が存在する。この円錐曲線を九点円錐曲線と言う。
ABCの各辺の中点
AP,BP,CPの中点
AP,BCの交点、BP,CAの交点、CP,ABの交点

PABCの内部または、二辺の外側にある場合、九点円錐曲線は楕円となる。そうでない場合は双曲線となる。ボーシェはP垂心であるとき、九点円錐曲線は九点円、P外接円上にあるときは直角双曲線になることを発見した。

1912年、Maud Minthornは、4点を通る円錐曲線の中心の軌跡が、その九点円錐曲線であることを示した[2]

関連[編集]

参考文献[編集]

  1. ^ Bocher, Maxime (1892). “On a Nine-Point Conic”. Annals of Mathematics 6 (5): 132–132. doi:10.2307/1967142. ISSN 0003-486X. https://www.jstor.org/stable/1967142. 
  2. ^ The nine-point conic” (英語). HathiTrust. 2024年3月29日閲覧。

詳しい読み物[編集]

外部リンク[編集]