中尾山 (熊本県)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

中尾山(なかおやま[1])は、熊本県水俣市にある。標高は334m[1]

地理[編集]

水俣市市街地の東南に位置している[1]。山頂からは水俣市の市街地、不知火海、天草の島々を眺望できる[1]

熊本県が指定する「熊本ふるさとの森林(もり)」に指定されており、植生ではマテバシイアラカシヤマモモなどの照葉樹林スギヒノキなどの針葉樹林がみられる[1]サクラの名所としても知られる[1]

山腹には中尾山運動公園や中尾山コスモス園がある[1]

中尾山公園[編集]

山頂周辺には中尾山公園が整備されており展望台が設置されている[2]。駐車場から展望台までの230mの区間は、展望通路の中尾山スカイロードとなっている[2]

山頂付近には水俣病犠牲者の慰霊を目的とする仏舎利塔(高さ約21m、鉄筋コンクリート造)がある[3]。この仏舎利塔は1971年(昭和46年)に市議会で市議が提案したものといわれ、1972年(昭和47年)に土地を所有する水俣市と当時の市長が会長を務めていた水俣仏舎利塔建設奉賛会の間で土地売買契約が交わされたものの、所有権移転登記がなされず登記上は市有地のままとなった[3]。水俣市は付近で保安林の無断伐採や違法な造成工事があったとして仏舎利塔の撤去を求めている[3]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g 熊本県緑化推進委員会、熊本ふるさとの森林、公益社団法人熊本県緑化推進委員会、2024年3月18日閲覧。
  2. ^ a b 中尾山公園、水俣市、2024年3月18日閲覧。
  3. ^ a b c 熊本・水俣市、仏舎利塔の撤去求め提訴へ 市議会で議案可決「市有地を権限なく使用」、熊本日日新聞、2024年3月18日閲覧。