リチャード・ピート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Sir Richard Peto
リチャード・ピート
生誕 (1943-05-14) 1943年5月14日(80歳)[1]
国籍 イギリスの旗 イギリス
研究分野 医療統計学、臨床試験、喫煙に関する疫学
研究機関 オックスフォード大学
主な業績 ピートのパラドックス
主な受賞歴 ガードナー国際賞(1992)
ロイヤル・メダル(2002)
プロジェクト:人物伝
テンプレートを表示

リチャード・ピートSir Richard Peto FRS1943年5月14日[1] -)はイギリス統計学者疫学者であり、オックスフォード大学で医療統計学と疫学の教授を務めている[2][3][4]

学歴[編集]

ピートはサウサンプトンのトーントンズ・スクールに通い、次いでケンブリッジ大学トリニティ・カレッジのナチュラル・サイエンシズ・トライポスで学び、インペリアル・カレッジ・ロンドンで統計学の修士となった[1]

研究キャリア[編集]

ピートのキャリアの一つとして、ロンドン医学研究局英語版の統計研究班から始まったリチャード・ドール英語版との共同研究がある。ピートは1975年にオックスフォード大学で臨床試験サービスユニット (Clinical Trial Service Unit, CTSU) を立ち上げ、今も共同責任者を務めている。ピートのパラドックスは彼にならって名付けられた。

ピートはメタアナリシスの発展への寄与を理由として1989年に王立協会フェローとなった。彼は喫煙による死亡の研究の第一人者である。「50年前にベテランのリチャード・ドールと共にリチャード・ピートが研究を始めた時、イギリスは喫煙による死亡率が世界最悪だった。喫煙はイギリスの成人男性の死亡原因で半分以上を占めていた[5]。」ピートは1999年に疫学およびガン予防への寄与を理由としてナイトに叙せられ、2011年にはイェール大学で医科学の名誉博士号を授かった[6][7]

受賞歴[編集]

私生活[編集]

兄弟のジュリアン・ピート英語版は、リチャード・ピートと共著で数理統計学(例えば、ログ・ランク検定など)の本を出しており、彼も著名な疫学者である。リチャード・ピートの家族はオックスフォードのカバード・マーケットでタイ料理のレストランを運営しており、ピートはその親会社の重役を務めている[8]

著作[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c Anon (2017). "Peto, Sir Richard". Who's Who (英語) (online Oxford University Press ed.). Oxford: A & C Black. doi:10.1093/ww/9780199540884.013.30686 (要購読、またはイギリス公立図書館への会員加入)
  2. ^ Mann, C. (1990). “Richard Peto: Statistician with a Mission”. Science 249 (4968): 479. doi:10.1126/science.249.4968.479. PMID 17735279. http://www.legacy.library.ucsf.edu/tid/mwr78e00 2012年8月7日閲覧。. 
  3. ^ Royal Society citation”. 2006年6月9日閲覧。
  4. ^ “Experts Examined - Sir Richard Peto”. (2005年6月13日). http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/4530057.stm 
  5. ^ The Life Scientific - Richard Peto on why smoking kills but quitting saves lives - BBC Sounds”. www.bbc.co.uk. 2020年5月30日閲覧。
  6. ^ Sir Richard Peto”. University of Oxford. 2012年12月26日閲覧。
  7. ^ Yale University: Honorary Degrees”. USA: Yale University. 2015年5月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年12月26日閲覧。
  8. ^ Sasi's Thai”. Find The Company. 2015年5月24日閲覧。