ホモバニリン酸

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ホモバニリン酸HVA)は、ドーパミンから生成されるカテコールアミン代謝産物の一つである。ドーパミンがモノアミンオキシダーゼカテコール-O-メチルトランスフェラーゼの連続的な作用を受けることで代謝され生成される。[1] ホモバニリン酸は、酸化酵素を検出するための試薬として使用され、内のドーパミン濃度と関連する。

および脳脊髄液でのHVA量は、2-デオキシ-D-グルコースによる代謝ストレスのマーカーであり、悪性黒色腫神経芽細胞腫および悪性褐色細胞腫で上昇することが知られている。[2]

HVAの空腹時血漿量は、男性よりも女性の方が高いことが知られている。[要出典] 性ホルモンの投与前後で、高齢者や閉経後の人ではHVA量に変化がなく、またトランスジェンダーの人も遺伝的性別によって決まっており変化がない。[3] HVA量はタバコの使用とも相関しており、喫煙者は血漿HVA量が著しく少ないことが示されている。

脚注[編集]

  1. ^ Lambert, G.W.; Eisenhofer, G.; Jennings, G.L.; Esler, M.D. (1993). “Regional homovanillic acid production in humans”. Life Sciences 53 (1): 63–75. doi:10.1016/0024-3205(93)90612-7. PMID 8515683. 
  2. ^ “Evidence that brain tissue volumes are associated with HVA reactivity to metabolic stress in schizophrenia”. Schizophr. Res. 86 (1–3): 45–53. (September 2006). doi:10.1016/j.schres.2006.05.001. PMID 16806836. 
  3. ^ “The sex difference of plasma homovanillic acid is unaffected by cross-sex hormone administration in transgender people”. J Endocrinol 187 (1): 109–16. (July 2005). doi:10.1677/joe.1.06307. PMID 16214946. http://joe.endocrinology-journals.org/cgi/content/abstract/187/1/109. 

関連項目[編集]