ヘリカル型

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ヘリカル型とは、核融合炉において高温・高密度プラズマを閉じ込めるための磁場配位の一種類で、現在開発中である。ステラレータとも呼ばれる(日本語と英語で、それぞれの語の包含関係に少しズレがある)。

ヘリカル型装置の種類[編集]

  • LHD (プラズマ装置) - 日本の核融合科学研究所に設置されている大型ヘリカル装置。二重らせん状に巻かれたヘリカルコイルと、4本のポロイダルコイルからなる。
  • ヴェンデルシュタイン7X - ドイツのマックスプランク研究所において建設が進められている、モジュラーコイルのヘリカル型装置。
  • CHS - 日本の核融合科学研究所に設置されている、中型のヘリカル型装置。
  • Heliotron J - 日本の京都大学エネルギー理工学研究所に設置されているヘリカル軸ヘリオトロン配位装置。

トカマク型との違い[編集]

トカマク型では閉じこめ磁場をトロイダルコイルを流れる電流とプラズマ中を流れるトロイダル電流によって閉じこめ磁場を形成しているのに対し、一般にヘリカル型ではその名の通りヘリカル(らせん)型の周回コイルに電流を流し、閉じ込め磁場を形成している。

長所[編集]

ヘリカル型磁場配位の長所として、プラズマの外部コイルの電流で磁場を形成するため定常運転を実現しやすいこと、急なプラズマの崩壊(ディスラプション)が発生しないことなどが挙げられる。

短所[編集]

ヘリカル型装置は複雑な立体形状のため設計が難しいと言われている。また高速のプラズマ粒子の損失が多い事などが挙げられる。しかしながら、これらの欠点は近年の計算機の発達により優れた設計が可能になり、大型のヘリカル型閉じ込め装置において大きく改善されている。特に近年京都大学ヘリオトロン・グループが開発した磁場配置技術により制御性が高められた。

起源[編集]

現代のヘリカル型磁場配位の起源としては、1951年ライマン・スピッツァープリンストン大学)によって提唱されたステラレータ、1958年宇尾光治京都大学)によって提唱されたヘリオトロン磁場配位が挙げられる。後者は前述のヘリオトロン・グループによるヘリカル・ヘリオトロン磁場配置技術の基礎となっている。またヘリオトロンと並ぶ現在の日本のヘリカル型磁場配位の研究としては、大型ヘリカル装置 (Large Helical Device) が挙げられる。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]