高速増殖炉

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日本の高速増殖炉 もんじゅ

高速増殖炉(こうそくぞうしょくろ、Fast Breeder Reactor、FBR)とは、高速中性子による核分裂連鎖反応を用いた増殖炉のことをいう。

高速中性子を利用しながら核燃料の増殖を行わない原子炉の形式は、単に高速炉 (Fast Reactor : FR) と呼ばれる。

目次

[編集] 概要

現行の商用発電用原子炉として一般的な軽水炉と比較した場合の高速増殖炉の特徴を述べる[1]

  1. 増殖比(核反応において消費される核分裂性核種の消滅数に対する生成数の割合)が1.0を超えること
  2. 核燃料の主体がウラン238/プルトニウム239となること(他に核反応起動用のウラン235が若干必要)
  3. 減速材を使用しないこと(熱中性子を利用せず、高速中性子をそのまま利用するため)
  4. 減速材が不要であり、従来と比べ核燃料(核反応断面積がウラン235と比べ格段に小さい)の高密度配置が必要となるため、炉心単位体積あたりのエネルギー量の大きさが飛躍的に向上する。また冷却材の高能率化が必須となる。

現在開発が進められている主な形式としては以下のようになる。

  1. 冷却材軽水(つまり普通の純水)を使わずに、代わりに溶融金属(主に金属ナトリウム)を使用する
  2. 燃料には天然ウランまたはウラン/プルトニウム混合燃料(Mixed oxide: MOX燃料)を使用する

MOX燃料の元となるプルトニウム239とウラン238はいずれも核廃棄物として処分する他に使い道はあまりないものであるが、高速増殖炉の炉心で燃やすことでそれらを有効利用しながら、さらに不要なウラン238から次の高速増殖炉用の核燃料であるプルトニウム239を作り出すことで核燃料を循環させる「核燃料サイクル」を実現するための要となる装置である。

こういった意欲的な構想の下に先進工業国で研究開発が進められて来たが、軽水炉にはない様々な問題を含んでいるため、実験炉から原型炉までは数か国でいくつか完成したが、2009年現在も実証炉の完成までには至っていない。

[編集] 構成要素

高速増殖炉は流体を冷却材に使って炉心の熱を外部に導き、蒸気を発生させて発電等に利用する点では、一般的な軽水炉と似た仕組みを持っている。一方では、冷却材と燃料において大きな違いがある。

[編集] 冷却材

軽水炉では、炉心の熱エネルギーを外部に取り出すための冷却材や中性子の減速材、反射体などを兼ねて軽水を利用するのに対し、高速増殖炉では高速中性子を減速させないように加熱溶融した金属ナトリウムのような液体金属を使用する。

高速増殖炉の冷却材は、平均速度が秒速1万km程の高速中性子に対して減速効果が小さくその運動を衰えさせないものでなければならず、また単位体積当たりの出力密度が軽水炉よりもかなり大きくなるため、熱伝導率の良いものでなければならない。高速中性子に対する減速効果は水素や重水素のように核の原子量ができるだけ少ない元素が大きくなる。

これらの条件を満たすものとして、金属ナトリウムが使われている計画が多いが、鉛・ビスマスやヘリウムガス冷却も一定の経済性を持つと言われる。ナトリウムは発火性が、鉛・ビスマスは腐食性が問題である。過去には水銀ビスマスカリウムNaK(ナトリウムカリウム合金)などが考えられた。ナトリウムを採用するメリットとして、以下のような点も挙げられる。

[編集] 燃料

[編集] MOX燃料

炉心内中央部にはMOX燃料と呼ばれる核燃料集合体が置かれる。

使用前のMOX燃料は、燃料となるプルトニウム239ウラン235が微量と、あとは核分裂をほとんど起こさないウラン238で占められている。

MOX燃料は、(最初は)他の原子炉で使用済みとなった核燃料棒を再処理して取り出されるプルトニウムとウランを混合して酸化させペレット状に固めて燃料被覆管に詰められ核燃料棒とされる。酸化させることで熱に強くして溶けにくくしている。このプルトニウムは、軽水炉内から取り出された使用済み燃料を再処理して得られた物か、高速増殖炉のブランケットを処理して得られた物のいずれかであり、軽水炉由来の方がプルトニウムの同位体が多く含まれている。 ウランは、天然ウランからウラン235を相当分抽出した残り(劣化ウラン)か、または天然ウランそのものである場合と、軽水炉や高速増殖炉のMOX燃料・ブランケットを処理して得られた物などであり、いずれも核燃料として有益なウラン235はあまり含まれていない。

使用済み核燃料中には核分裂に伴う分裂片や多くの元から含まれる核燃料近縁の重核種の同位体が含まれ、再処理前にプール内で十分な冷却期間を置いても何年も熱を帯びながら崩壊による強い放射線を放ち続ける。プルトニウムを分離後も、プルトニウム239の他にプルトニウム238やプルトニウム240、プルトニウム241などが含まれ熱と強い放射線を受けながら核燃料の製造を行わねばならない。

なおプルトニウムの混合割合を富化度といい、高速増殖炉ではこの割合を20 - 30%とする。

[編集] ブランケット

炉心内の周辺部にはブランケットと呼ばれるウラン238を主成分とする燃料集合体が置かれる。ブランケットも炉内で「燃える」つまり核分裂反応して発電に寄与するがその割合は比較的少ない。

炉心中央部のプルトニウム239やウラン235といった核分裂性の核燃料が臨界による連鎖反応を起こすことで放たれた高速中性子が冷却材にさえぎられることなくそのかなりの割合が周囲まで飛び出して来る。周囲を取り囲むように配置されたブランケット内のウラン238は、この高速中性子を原子核に吸収することで2度のベータ崩壊を起こしネプツニウム239を経てプルトニウム239に変わる。プルトニウム239は(低速な)熱中性子を吸収するとプルトニウム240に変わるが減速材が存在しなければほとんどの中性子は高速のままで飛び込んで来るため、それがプルトニウム239の核に当たると分裂することになる。ただし、プルトニウムの核分裂断面積は小さく高速中性子が核に当たることはまれである。結局、ブランケットのウラン238は徐々にプルトニウム239へと変化してゆく。

ブランケットのウランは天然ウランか劣化ウラン、またはそれらの混合物であり、ウラン238が主体となる[出典 1]

[編集] 核燃料サイクル計画

アメリカ合衆国は2006年2月から核燃料サイクル計画 "GNEP:Global Nuclear Energy Partnership" によって[2]、核燃料サイクルとともに高速増殖炉の技術開発推進の立場に転じた。このプロジェクトには2008年1月1日時点で、日本を含む19か国が参加を決定している[3]。またこのプロジェクトによる高速増殖炉の実験炉と核燃料再処理施設建設の発注予定先として交渉相手に選ばれているのは三菱重工日本原燃アレバの3社である[4][5]

[編集] 特徴

  • 核分裂を起こしやすいウラン235は天然に存在するウランの0.7%程度にしか過ぎず、約99.3%は核分裂をほとんど起こさないウラン238であるため、軽水炉のエネルギー源として利用できるウランは、ウラン資源の1%にも満たないことになる。しかし高速増殖炉によってウラン238をプルトニウムに転換することができれば、核燃料サイクルが実現し、理論上ウラン資源の約60%をエネルギーとして使用することが出来るため、ウランの利用効率を飛躍的に高くすることができると考えられる。
  • MOX燃料を使う事ができる。
    • プルトニウムが使用できるため、使用済み核燃料由来のものや核兵器解体後のプルトニウムも有効利用できる。
    • ウランの濃縮が必要ない。
  • 冷却材として使用される金属ナトリウムは沸点が高いため、軽水のように高圧を掛ける必要が無く、常圧で運転することが可能である。このことは、冷却材の減圧による沸騰を原因とする冷却材喪失事故 (LOCA : Loss Of Coolant Accident) がほぼ起きないことを意味しており、同時にその事故に備えるための非常用炉心冷却装置 (ECCS : Emergency Core Cooling System) も必要のないことを意味している。
  • 炉心が小型にでき、出力密度が高い。

[編集] 増殖

通常、軽水炉では燃料棒中のウラン235を熱中性子により核分裂させ、エネルギーを生成する。このとき消費したウラン235以上にプルトニウムが生成されることはなく、燃料棒中の核燃料は減少する。これは、熱中性子は高速中性子よりもウラン235やプルトニウムの核分裂を誘起しやすいが、燃料棒中のウラン238に捕獲されてプルトニウム239を生成する確率が低いためである。逆に高速中性子はウラン235やプルトニウムの核分裂を誘起しにくいが、ウラン238に捕獲されてプルトニウム239を生成する確率が高い。この性質を利用して、消費した燃料以上のプルトニウムを生成するように設計されたものが高速増殖炉である。

高速増殖炉の「高速」は、利用する中性子が高速中性子であることに由来する。高速増殖炉では、ウラン238をプルトニウムに転換させるため、ウラン資源を事実上数十倍にできる。このため「夢の原子炉」と言われ、日本、フランス、中国など国内でのエネルギー使用量に比べ資源が少なく、エネルギー使用量の多い国で開発が推進されている。

高速増殖炉の燃料転換率は、理論的には1.24から1.29程度と考えられておりもんじゅの場合は約1.2である[出典 2]

[編集] プルサーマル方式に対する優位性

プルサーマル方式においてもほぼ同じMOX燃料を使用するが、MOX燃料にはプルトニウムより原子番号の大きい原子が含まれ、これらの元素の同位体による割合が増えていくことを「高次化」と呼ぶ。MOX燃料は再処理を繰り返すごとにアメリシウム241の割合が増えていくのだが、この原子核は核吸収断面積が非常に大きく、しかも核分裂に寄与しないため、核燃料自体の反応効率が落ちて原子核反応が成立しなくなってしまう。この核種は化学/物理処理で分離が不可能な大変厄介な物質であり、アメリシウム241の生成を抑えられる高速増殖炉は長期的に見ると核燃料サイクル計画には必須の要素である[出典 3]

[編集] FBRの形式

タンク型(プール型)とループ型の図

高速増殖炉には以下の三種類の形式がある。

ループ型
原子炉、一次主冷却系循環ポンプ、中間熱交換器をそれぞれ別の容器に納め、それらを配管でつないだもの。
  • 例 : 常陽、もんじゅ
タンク型(プール型)
原子炉、一次主冷却系循環ポンプ、中間熱交換器を一つのタンクの内に納めたもの。
  • 例 : フェニックス、スーパーフェニックス
ハイブリッド型
タンク内で1つに収容されている設備を2つに分けたもの。ループ型とタンク型を併せたようなもの。

[編集] 問題点

[編集] 技術的課題

ボイド係数
炉心を冷却する液体に含まれる気体の割合の変化により、炉心の反応度は影響を受ける。この現象を係数化したものをボイド係数と呼ぶ。ボイド係数が正の場合、冷媒に占める気体の割合が増えると冷媒としての性能が低下すると共に反応度が増大し、炉心の異常な発熱につながる。
軽水炉において、減速材と冷却材を兼ねる軽水は炉心付近で常に沸騰が発生しており、理論的には気泡混じりで本来の水よりも密度が低下した流体として扱われる。ボイドの割合が増えると減速材としての性能が低下するため、反応度は低下する。(ボイド係数は負)
一方、高速増殖炉で用いられる液体金属は通常の運用では沸騰しないが、万一発生した場合はボイド係数は正となる。このため、ボイド係数が負となるような炉心設計が強く求められる[6]。高速増殖炉もんじゅの場合、炉心の一部の領域についてボイド係数が正になっていると分析されている[7]
金属ナトリウム
技術的な最大の問題は、冷却材である金属ナトリウムの管理が難しいことである。金属ナトリウムは水や酸素に触れると高温を放って激しく酸化される。従って、その取り扱いには極めて難度の高い技術と、その技術を維持管理する持続可能な運用システムが必要不可欠となる。軽水は透明だが金属ナトリウムは不透明であり、これを用いると内部状態の計測が難しくなる。「もんじゅ」の停止は、配管からの金属ナトリウム漏出事故による。また、特に蒸気タービンに繋がる二次冷却系との間は、熱を伝えるための多数の薄い金属管を隔てて軽水と対向しているため、わずかな漏れでも大事故につながると考えられている。このような冷却系の取り扱いの難しさから、同型炉での事故例が多い[8]。ナトリウムの代わりに鉛・ビスマスを使用した方式では発火性はないが、腐食性が問題となり、ナトリウムで進めてきた開発技術や設備が無駄になって新たに耐食性の技術開発が求められる。
燃料
日本での高速増殖炉用のMOX燃料は、六ヶ所再処理工場での製造が予定されているが、アクティブ試験が3年間継続したままであり本格稼働の開始予定は遅れている。ここでMOX燃料が生産できなければ、他国から輸入するか原子炉の稼動を見合わせることになる。
プルトニウムの挙動
プルトニウムの炉内での挙動に未解明な点がある。フランスのフェニックス (Phénix) では、原因不明の出力低下があり、その原因は未だに解明されていない。これがフランスがスーパーフェニックスから撤退する理由の一つであった[9]
緊急炉心冷却装置の欠如
高速増殖炉には、緊急炉心冷却装置(ECCS)が無い。軽水炉の様に、一次系が高圧でない事がこの理由とされるが、高速増殖炉で冷却材喪失事故は起きないと言えるのか?と、批判者は指摘する。内圧が低くとも、腐食性の強いナトリウムの作用や、500℃を超える高温での連続運転、更には、構造材への放射線損傷が、配管破断を招く事は無いのか?と言う懸念が指摘されている。(高木仁三郎『プルトニウムの恐怖』(岩波新書・1981年)159~160頁参照)

[編集] 社会的課題

核兵器の材料
核兵器の材料となるプルトニウムを大量に加工・保有することに対して、国際的な懸念や批判がある。
標準的な核兵器を作るには純度の高いウラニウム235か、プルトニウム239が必要とされ、21世紀現在ではウラン濃縮を行うよりも、黒鉛炉重水炉、高速増殖炉のいずれかでプルトニウム239を生産する方法が最も現実的な手段となっており、3種の炉の中でも高速増殖炉が最も生産に適している。商業用原子炉で一般的な軽水炉は、効率良くプルトニウム239を生産できず、兵器性能を著しく低下させるプルトニウム240の割合が高くなるので核爆弾生産用にはあまり適していない。例えば、日本の「もんじゅ」は停止するまでの1年半の間に濃縮度96%以上のプルトニウム239がおよそ60kg程度生じていたと考えられ、プルトニウム240などの不純物を混ぜることで軍事転用への懸念を回避したかどうか、明らかにはなっていない[出典 1][10]
輸送時の警備
プルトニウムを含むMOX燃料の輸送問題がある。プルトニウムは核兵器の原料であるため、輸送時にはテロリストやその支援国家などに核ジャックされる可能性があり[11]、常にこれに備える必要がある。海上輸送が必要となる日本では、その脅威に備えるため新たに世界最大の巡視船であるしきしまを建造しなければならなかった。
ウラン燃料は、ウラン235の半減期が約7億年と長いことから通常状態において殆ど放射線を出さないのに対し、プルトニウムを含む燃料は、プルトニウム239の半減期が約2万4千年とウラン235と比較して短いため強い放射能を持ち、プルトニウムの使用やその輸送に対する反発の声が高まっている。
安全運転への不安
開発中の高速増殖炉の多くが何らかの事故を起こすなど、安全性への疑問が多くの国で生まれ、将来の経済性までも含めて政治的な判断によって開発を断念する国が少なくない。

[編集] 経済的課題

費用
核燃料の再処理や高速増殖炉建設などに通常の軽水炉型の原子炉よりも多額の費用が掛かる。
1970年代頃までは、原子力発電の振興により将来的にはウラニウムの需要が増して価格は上昇するものと考えられていた。しかし、発電所の建設費や核廃棄物・廃炉処理の経費高騰によって火力発電に対する経済的優位性は漸減し、原子力発電に対する反対運動の盛り上がりや、スリーマイル島原子力発電所事故チェルノブイリ原子力発電所事故等の原子力事故により、原子力発電は拡大する機会がなかった。そのため、ウランの需要は伸びずに、逆に原油価格は上昇し続けたため、ウランは石油などの他のエネルギー源との比較において、値上がりもせずに安定して購入できるようになっている。もともとウラニウム資源を有効利用することを目的にはじまった高速増殖炉の開発に、多額の予算をかけて今後も困難な技術開発を進め続け、1基ごとの発電施設で見ても軽水炉よりも多くの建設費が掛かるものを本当に必要なのかという意見もある。

[編集] 世界の高速増殖炉

高速増殖炉は約20年前まで、ウラン燃料の有効利用促進のため米国、フランス、ロシア、イギリス、ドイツ、日本などで積極的な開発が進められてきた。
 しかし1990年代前半に米国の実験炉FFTFとEBR-Ⅱの運転停止、1991年ドイツの原型炉SNR-300の建設中止、1994年英国の原型炉PFR運転中止、1998年にはフランス実証炉スーパーフェニックスの運転中止などが相次ぎ、日本でも「もんじゅ」のナトリウムもれ火災で運転が中止される。1990年代には高速増殖炉の開発は停止状態となり、フランスを除く欧州各国は高速増殖炉の開発を中止した。今なお、日本、ロシア、中国、インドが開発を行っているが、いずれの国でも実用化は大幅に先送りされ、商業炉の運転は2030−40年頃になるとされている[12][13]


[編集] 日本

  • 常陽 - 実験炉、1970年着工、77年臨界。2007年6月に炉内で機器を損傷、現在停止中。熱出力140MW
  • もんじゅ - 原型炉、1980年着工、94年臨界。1995年にナトリウム漏出火災事故、停止中であったが2010年5月6日運転再開。その後、炉内中継装置落下事故で再度停止中。電気出力280MW
  • DFBR-1 - 実証炉、計画中止、計画電気出力670MW)
  • JSFR開発試験炉 - 実証炉、計画中、電気出力500 - 600MW級 2025年頃導入の計画)
  • JSFR商用導入炉 - 実用炉プロトタイプ、計画中、電気出力750 - 1000MW級 2035年頃導入の計画)
  • JSFR実用炉 - 商用炉、計画中、計画電気出力1500MW×2のツインプラント 2050年頃に初号機導入の計画)

[編集] アメリカ合衆国

  • Clementine - 実験炉、1946年臨界、52年閉鎖、熱出力25KW
  • EBR-I - 実験炉、1946年着工、51年臨界、63年閉鎖、電気出力0.2KW:世界初の原子力発電が行われた炉である
  • LAMPRE - 実験炉、1959年着工、61年臨界、65年閉鎖、熱出力1MW
  • EBR-Ⅱ - 実験炉、1957年着工、63年臨界、94年9月閉鎖、電気出力20MW
  • エンリコ・フェルミ炉 - 実験炉、1956年着工、63年臨界、72年閉鎖、電気出力61MW:1966年10月5日に炉心溶融事故を起こしたため閉鎖された。
  • SEFOR - 実験炉、1965年着工、69年臨界、72年?閉鎖、熱出力20MW
  • FFTF - 高速増殖炉用燃料照射炉、1970年着工、80年臨界、93年廃止、電気出力400MW
  • CRBR - 原型炉、1982年着工、プルトニウム拡散防止政策のため、83年計画中止
  • SAFR - 原型炉、計画中止)
  • PRISM - 原型炉、1988年概念選定、94年9月計画中止)

2006年、高速炉の実証炉開発を盛り込んだグローバル原子力パートナーシップ(GNEP計画)が提唱されたが、2009年に計画凍結となった。

[編集] フランス

[編集] イギリス

  • DFR - 実験炉、1955年着工、59年臨界、77年閉鎖、熱出力15KW
  • PFR - 原型炉、1966年着工、74年臨界、94年閉鎖、電気出力250MW
  • CDFR - 商業実証炉、計画中止。現在高速増殖炉の開発計画は存在しない。

[編集] ロシア(旧ソ連)

  • BR-1 - 実験炉、運転終了
  • BR-2 - 実験炉、運転終了・閉鎖
  • BR-3 - 実験炉、運転終了
  • BR-5 - 実験炉、のちにBR-10に改造。運転終了
  • BOR-60 - 実験炉、1965年着工、69年臨界、熱出力12MW
  • BN-600 - 原型炉、1970年着工、80年臨界、電気出力600MW
  • BN-600M - 原型炉、計画中)
  • BN-800 - 実証炉、1986年着工、1990年から2001年まで工事中断後に建設再開、2014年運転開始予定。電気出力予定800MW
  • BN-1600 計画中)
  • BNM-170 計画中)
  • BREST-300 計画中)
  • BREST-1200 計画中)商用炉レベルの実証炉として2020年頃の運転開始を目標としている。

[編集] カザフスタン(旧ソ連)

カザフスタン(旧ソ連)のBN-350
  • BN-350 - 原型炉、1965年着工、72年臨界、電気出力150MW

[編集] ドイツ

  • KNK-Ⅱ - 1975年熱中性子炉KNK-Ⅰより改造した実験炉、77年臨界、91年8月閉鎖、電気出力20MW
  • SNR-300 - 原型炉、1973年着工、91年3月計画中止、電気出力予定327MW
  • SNR-2 - 実証炉、計画中止。現在高速増殖炉の開発計画は存在しない。

[編集] イタリア

  • PEC - 実験炉、1976年着工、87年計画中止、電気出力予定120MW。現在高速増殖炉の開発計画は存在しない。

[編集] 欧州

フランス、イギリス、ドイツ、イタリア、ベルギーの国際プロジェクトで、商業実証炉 EFR により2010年代の運転を目指していたが、設計研究終了後の1993年に計画中止となった。現在高速増殖炉の開発計画は存在しない。

[編集] インド

国内に豊富に存在するトリウムの有効利用を考慮した独自の核燃料サイクルを目指している。フランスの技術を導入した[出典 5]

  • FBTR - 実験炉、1976年着工、1985年臨界、電気出力13MW
  • Kalpakkam PFBR - 原型炉、2012年商業運転開始予定、電気出力予定47MW
  • (2023年までに4基の高速増殖炉を建設予定)

[編集] 中国

ロシアの技術を導入して開発を行っている。

  • CEFR - 実験炉、電気出力予定25MW:1988年に着工後、初臨界予定は2009年となっていた[出典 6]が、結局2010年7月21日に初臨界となった。

原型炉、実証炉は計画中であり、商用炉は2030年頃の運転開始を目標としている。

[編集] 韓国

  • KALIMER-600 - (原型炉、概念設計終了)商用炉は2040年頃の運転開始を目標としている。

[編集] 注記

  1. ^ 高速増殖炉 (03-01-01-01) - ATOMICA
  2. ^ GNEP
  3. ^ GNEPプロジェクトに参加する19か国の内訳は、米国、台湾、フランス、日本、ロシア、オーストラリア、ブルガリア、ガーナ、ハンガリー、ヨルダン、カザフスタン、リトアニア、ポーランド、ルーマニア、スロヴェニア、ウクライナ、イタリア、カナダ、韓国である。
  4. ^ 三菱重工業は米国エネルギー省 (DOE) と原子力GNEP計画の契約を締結
  5. ^ 三菱重工と日本原燃 高速炉、米で合併 仏アレバと国際標準狙い
  6. ^ 高速炉の安全性”. 2010年4月9日閲覧。
  7. ^ 20020400原子力安全白書 平成13年版 1_2_2 高速増殖炉”. 2010年4月7日閲覧。
  8. ^ 金属ナトリウムが漏出したときのために、循環系の設置される区域は窒素ガスが充填される。そのため、人間が容易にその区域に入ることが出来ず、緊急時のメンテナンス性が損なわれている。
  9. ^ 高速増殖炉スーパーフェニックスの即時閉鎖(1998年12月30日) (14-05-02-12)”. 2010年4月8日閲覧。
  10. ^ プルトニウムが核兵器の原料となる危険があり、米国のカーター政権が高速増殖炉から撤退することを決めたのは、プルトニウムの拡散防止が理由の一つであった
  11. ^ 兵器級プルトニウムによって高性能な核兵器を作る目的だけに限らず、核廃棄物をばら撒く「ダーティボム」(汚い爆弾)としてなら、使用前・使用後にかかわらずあらゆる核物質が利用される恐れがある。
  12. ^ 高速増殖炉サイクルに関する国際的な研究開発の現状 (PDF)
  13. ^ 高速炉サイクル技術の国際動向 (PDF)

[編集] 出典

[編集] 関連項目

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