フォドアの補題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

数学、特に集合論においてフォドアの補題(あるいはフォドアの押し下げ補題)は以下の主張を指す。:

\kappa非可算正則基数S\kappa定常集合f:S\rightarrow\kappaを押し下げ関数(regressive function) (すなわち、全ての\alpha\in S,\alpha\neq 0に対しf(\alpha)<\alpha)とする。このとき、ある\gammaとある定常集合S_0\subseteq Sがあって、全ての\alpha\in S_0に対してf(\alpha)=\gammaを満たす。

証明[編集]

0\notin Sとしてよい。フォドアの補題が偽であるとする。 各\alpha<\kappaに対し、あるclub集合C_\alphaがあってC_\alpha\cap f^{-1}(\alpha)=\emptysetを満たす。C=\Delta_{\alpha<\kappa} C_\alphaとする。club集合は対角線共通部分の下で閉じている。従って、Cもまたclubであり、\alpha\in S\cap Cが存在する。このとき、全ての\beta<\alphaに対し\alpha\in C_\betaである。そして、\alpha\in f^{-1}(\beta)なる\beta<\alphaは存在しない。よって、f(\alpha)\geq\alpha。これは矛盾である。

この補題はハンガリー人集合論者Géza Fodorによって1956に初めて証明された。しばしば、"押し下げ補題(The Pressing Down Lemma)"などと呼ばれたりもする。

フォドアの補題はトマーシュ・イェフによる定常集合に関しても成り立ち、一般化された定常集合に関しても同様に成り立つ。

参考文献[編集]

  • G. Fodor, Eine Bemerkung zur Theorie der regressiven Funktionen, Acta Sci. Math. Szeged, 17(1956), 139-142.
  • Karel Hrbacek & Thomas Jech, Introduction to Set Theory, 3rd edition, Chapter 11, Section 3.
  • Mark Howard, Applications of Fodor's Lemma to Vaught's Conjecture. Ann. Pure and Appl. Logic 42(1): 1-19 (1989).
  • Simon Thomas, The Automorphism Tower Problem. PostScript file at [1]

この記事は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス 表示-継承 3.0 非移植のもと提供されているオンライン数学辞典『PlanetMath』の項目Fodor's lemmaの本文を含む