フィラデルフィア染色体
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フィラデルフィア染色体(—せんしょくたい; Ph染色体)とは、慢性骨髄性白血病および一部の急性リンパ性白血病に見られる染色体の異常。22番染色体と9番染色体間での転座によって、c-ablとbcrという遺伝子が融合し、異常な蛋白質を生じる。造血幹細胞を無制限に増殖させるようになる。以前は急性リンパ性白血病や急性期転化した慢性骨髄性白血病の強力な予後不良因子であった。
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[編集] 分子標的薬
この染色体により作られる酵素(abl-bcrチロシンキナーゼ)の働きを特異的に抑える分子標的薬が開発された。グリベック(一般名イマチニブ)である。この薬は2001年に慢性骨髄性白血病の治療薬として承認、2007年1月に急性リンパ性白血病に対して追加承認された。また、グリベックに耐性をもつフィラデルフィア染色体陽性白血病に対して新たにスプリセル(一般名ダサチニブ、2006年7月米国で承認、2006年11月EUで承認)・タシグナ(一般名ニロチニブ、2007年6月申請・Bosutinib(SKI-606)などが開発されている。 点突然変異 T315I に対しては MK-0457(VX-680)・Ceflatonin が臨床試験中である。
[編集] 薬剤耐性
フィラデルフィア染色体がさらに点突然変異を起こし薬剤に耐性を持つことがある。その場合、薬剤の増量・変更あるいは造血幹細胞移植などを行う必要がある。特に急性期転化したCMLやPh+ALLでは耐性を持ちやすいので適用可能であれば造血幹細胞移植を選択することが多い。点突然変異は30種類ほどが知られているが、中でも T315I というタイプは発現頻度が高く、最も難治性である。
[編集] セカンドオピニオン
フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病 (Ph+ALL) に関しては事実上標準的に使用されていた薬が承認されたことにより予後が大幅に改善されると思われる。しかしなお予後不良と診断された場合は、セカンド・オピニオンとして他の医療機関の医師の見解も聞くべきである。地域の癌拠点病院といえども最新の治療ができない場合があるからである。医療機関の選択の目安としては骨髄移植(造血幹細胞移植)の実施例の多い病院、あるいはJALSG(日本成人白血病治療共同研究グループ)標準に基づく治療を行っているという病院がよい。

