テープライブラリ

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大規模テープライブラリ(StorageTek Powderhorn)。棚にバーコード付きのテープカートリッジが並んでいて、後方にロボットアームが見える。
小規模テープライブラリ(ADIC Scalar 100)。ロボット部が下にあり、その背後に2台のIBM LTO2テープドライブがある。その上にはテープドライブを4台増設可能。テープカートリッジは左の棚にある。右の棚は空である。

テープライブラリ: tape library)とは、1つ以上のテープドライブを持ち、多数の磁気テープカートリッジを格納するスロットを備え、バーコードリーダーでテープカートリッジを識別して自動的にテープをドライブにセットする機能(ロボット)を持つ記憶装置テープサイロ (tape silo)、テープロボット (tape robot)、テープジュークボックス (tape jukebox) とも。最初期の例としては、1974年に登場した IBM 3850 マスストレージシステム (MSS) がある。

これらのデバイスは大量のデータを格納でき、2009年現在では20テラバイト前後[1]から50ペタバイトものデータを格納できる[2]。これは典型的なハードディスクドライブの100倍や1000倍であり、ネットワークアタッチトストレージで実現可能な容量も超えている。小型のものは約1万ドルだが[3]、ハイエンドの製品は7万ドルを超える[4]。大規模なものはギガバイト当たりのコストが10セントと低く、ハードディスクと比較すると60%もコストが低い。また、大量なデータへの体系的なアクセスを提供できる。大量のデータを扱える代償として、アクセス時間は遅い。これはテープの機械的操作を伴うためである。テープライブラリ内のデータへのアクセスには数秒から数分かかる。

ランダムアクセスは遅いが大容量であることから、テープライブラリは主にバックアップ目的で使われ、デジタルデータの最終的なアーカイブとして使われる。後者の用途としては、組織の持つ広範囲の取引の記録を法律や監査の目的で保管することが挙げられる。また、階層型ストレージ管理 (HSM) では、テープライブラリはファイルシステム内で滅多に使われないデータを保持するのに使用される。

最小のテープライブラリは、ドライブを1台だけ持ち、ロボット機構がある。これをオートローダーともいう。

ソフトウェアサポート[編集]

商用の大規模ライブラリ管理パッケージはいくつかある。オープンソースのものでは、AMANDABacula などがある。

多くのテープライブラリはバーコードのラベルをスキャンする機能を持ち、あるテープが期待したスロットにない場合にそれを見つけることができる。事前に印刷されたラベルも売られているが、自前で作る場合には HP DLT 4000 Barcode Labels のようなソフトもある。

脚注・出典[編集]