ダニイル・ハルムス

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ダニイル・ハルムス(1938年6月12日撮影)

ダニイル・ハルムスロシア語: Дании́л Хармс; ラテン文字転写例: Daniil Kharms, 1905年12月30日ユリウス暦 12月17日)1942年2月2日)は、ソ連初期の シュルレアリスト不条理詩人戯曲児童文学などの創作を行い、不条理文学の先駆者として注目されている。本名ダニイル・イヴァーノヴィチ・ユヴァチョフ(ロシア語: Дании́л Ива́нович Ювачёв; Daniil Ivanovich Yuvachov)。署名はラテン文字化した Daniel Charms を使用した。

略歴[編集]

サンクトペテルブルク生まれ。父のイヴァン・ユヴァチョフは、ロシア帝国の反体制テロ組織人民の意志の一員として有名で、アレクサンドル3世に対する破壊活動に連座して収監された人物である。ハルムス自身は1927年に仲間の詩人ヴヴェジェンスキーやザボロツキーらとともに、前衛文学結社オベリウ 《OBERIU》 を設立し、未来派の影響下で芸術活動を行った。1930年代にソ連当局による文化、文学の統制が強化され、活動自粛を余儀なくされた。そこで児童文学を書き始めたが、作風が危険視されて何度か逮捕される。1941年の逮捕が最後となり、数か月後に収容所内の病院で死亡したとされる。その実験的な作品は地下出版によって読み継がれた。

著作[編集]

日本語訳

  • 『ウィリーのそりのものがたり』 ウラジーミル・ラドゥンスキー絵 たかはしけいすけ訳 セーラー出版 1996
  • 『ハルムスの小さな船』 井桁貞義西岡千晶絵 長崎出版 2007
  • 『昨日のように遠い日 少女少年小説選』 柴田元幸文藝春秋 2009 (以下5話収録「トルボチュキン教授」「アマデイ・ファラドン」「うそつき」「おとぎ話」「ある男の子に尋ねました」)
  • 『ハルムスの世界』 増本浩子、ヴァレリー・グレチュコ訳 ヴィレッジブックス 2010
  • 『ズディグル アプルル ハルムス100話』 田中隆訳 未知谷 2010
  • 『シャルダムサーカス』 田中隆訳 未知谷 2010
  • 『ヌイピルシテェート』 田中隆訳 未知谷 2011

外部リンク[編集]