タヌキモ科

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タヌキモ科
ヨーロッパ産のムシトリスミレ(Pinguicula vulgaris)の花
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : キク類 asterids
階級なし : シソ類 lamiids
: シソ目 Lamiales
: タヌキモ科 Lentibulariaceae
学名
Lentibulariaceae
Rich., nom. cons.
  • 本文参照

タヌキモ科(タヌキモか、Lentibulariaceae[1])は、シソ目に属する植物の科である。世界各地にに3属300種以上が分布し、日本にも十数種の自生がある。食虫植物で、捕虫方法は属によって異なる。すべて草本で、止水中に浮いていたり、湿地でロゼットを形成する種類が多い。形態は、ムシトリスミレ属とゲンリセア属は属内に大きな違いはないが、タヌキモ屬は多様である。花は左右対称か唇花型で、距があるものが多い。

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さじ型の葉をロゼット状に広げる多年草。葉の表面に粘液を出し、鳥黐式で虫を捕らえる。
沈水性の水草、湿地植物、一部は着生植物一年草または多年草。細長い茎を横に伸ばし、茎や葉に捕虫嚢を形成し、微小動物を吸い込み罠式に捕らえる。タヌキモ類は水中に茎を伸ばし、葉は糸状に裂ける。ミミカキグサ類は茎を泥や苔の間に伸ばし、さじ状の葉をつける。
湿地植物。ロゼットを形成する通常葉と、葉緑素を失って地下に完全に潜るY字型の多数の捕虫葉を出す。

脚注[編集]

  1. ^ Lentibulariaは一時期浮遊性のタヌキモ類にあてられた属名で、レンズレンズマメ)形の泡粒を意味する。

関連項目[編集]