ショウジョウトラノオ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ショウジョウトラノオ
ショウジョウトラノオ
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : キク上群 superasterids
階級なし : キク類 asterids
階級なし : asterids I
: リンドウ目 Gentianales
: アカネ科 Rubiaceae
亜科 : キナノキ亜科 Cinchonoideae
: Condamineeae
: Warszewiczia
: ショウジョウトラノオ W. coccinea
学名
Warszewiczia coccinea (Vahl) Klotzsch
和名
ショウジョウトラノオ
英名
chaconia
図版

ショウジョウトラノオ[1](猩々虎の尾[2]; 学名: Warszewiczia coccinea)は、被子植物のうちのアカネ科の1。別名はチャコニア(chaconia)、ワイルド・ポインセチア(wild poinsettia)、プライド・オブ・トリニダード・トバゴ(pride of Trinidad and Tobago)。

熱帯アメリカ原産で[3]トリニダード・トバゴ国花である[2]が、これは同国がイギリスから独立した8月31日にこの花が咲くことにちなむ。

特徴[編集]

ベニマツリRondeletia odorata)やルクリア・グラティッシマLuculia gratissima)とは近縁種である[3]。常緑の花木である本種の特徴は、鮮やかな赤色の(ほう)と目立たない黄色の花弁からなる花序である。花序の長さは60センチメートルに達し、垂れ下がる[4]。高さが6メートルにもなる高木で、は長さ60センチメートル、幅30センチメートルである[5]

利用[編集]

アニスのような香りのは、媚薬の性質を持つとされる。また抗がん成分を有する[6]

パナマなどでは普通に栽培されている[6]が、日本では珍しい花であり、はままつフラワーパークで栽培されている[2]栽培品種であるダブル・チャコニアは、苞が2列になったもので、広く栽培されている。ダブル・チャコニアは道端の野生種を挿し木したものを起源とする。種子からの繁殖にはいまだ成功していないため、ダブル・チャコニアはすべて挿し木によって繁殖させたものである。

脚注[編集]

  1. ^ コーナー & 渡辺 1969.
  2. ^ a b c ワルスゼウィクジア コッキネア”. はままつフラワーパーク (2009年6月20日). 2017年7月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年7月8日閲覧。
  3. ^ a b 横井 1997, p. 11.
  4. ^ 横井 1997, p. 12.
  5. ^ 横井 1997, pp. 11–12.
  6. ^ a b クロート 1997, p. 288.

参考文献[編集]

英語・日本語:

日本語:

  • トーマス・クロート 著「アメリカ熱帯のフロラ調査」、週刊百科編集部 編 編『朝日百科 植物の世界 9 双子葉類9 単子葉類1』朝日新聞社、1997年10月1日、286-288頁。ISBN 4-02-380010-4 
  • 横井政人 著「ベニマツリ」、週刊百科編集部 編 編『朝日百科 植物の世界 2 種子植物 双子葉類2』朝日新聞社、1997年10月1日、11-12頁。ISBN 4-02-380010-4 

外部リンク[編集]