ゴードン・チャイルド

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ゴードン・チャイルド

ヴィア・ゴードン・チャイルド(Vere Gordon Childe、1892年4月14日 - 1957年10月19日)は、オーストラリア生まれの考古学者文献学者。ヨーロッパ先史時代の研究を専門とし、新石器革命[1](食料生産革命)、都市革命を提案した。また、マルクス主義の社会・経済理論と文化史的考古学の視点を結合させ、異端視されたマルクス主義考古学英語版の提唱者でもある[2][3]

概要[編集]

チャイルドは、最初はエディンバラ大学において、後にロンドンにある考古学研究所において、イギリス在住の研究者として人生の大部分を過ごした。チャイルドは考古学・先史学における多くの先駆的な本を書き、とりわけ『文明の起源』(原題:Man makes himself、1936年)及び『歴史のあけぼの』(原題:What Happened in History、1942年)で最もよく知られている。

また、近藤義郎 訳『考古学の方法』(河出書房新社、1964年/改訂新版1981年、新装版1994年)、近藤義郎木村祀子 訳『考古学とは何か』(岩波書店〔岩波新書〕、1969年)などは、日本の考古学方法論に大きな影響を与えた。

大衆文化の中で[編集]

インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国ではインディアナ・ジョーンズがゴードン・チャイルドから影響を受けたことが明らかになっている。

脚注[編集]

  1. ^ 佐藤洋一郎『食の人類史 ユーラシアの狩猟・採集、農耕、遊牧』中央公論新社、2016年、76頁。ISBN 978-4-12-102367-4 
  2. ^ McGuire, Randall G. (1992). A Marxist Archaeology. San Diego: Academic Press. ISBN 978-0124840782. p. 69.
  3. ^ Gathercole, Peter (1995). "The Relationship Between Vere Gordon Childe's Political and Academic Thought – and Practice". In Peter Gathercole, T. H. Irving, and Gregory Melleuish (eds.) (eds.). Childe and Australia: Archaeology, Politics and Ideas. St Lucia: University of Queensland Press. pp. 97. ISBN 978-0-7022-2613-7.

関連項目[編集]