コーヌスクローネ

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コーヌスクローネ。義歯床に連結するクラウンの部分は外冠と呼ばれる。
コーヌスクローネの外観。3番、4番支台で、5番、6番、7番欠損。

コーヌスクローネとは維持装置としてクラスプ(バネ)を使わず、2重構造でできた冠を使った嵌め込み式の機構を用いた義歯の事である。テレスコープデンチャーの一種。コーヌス、コーヌステレスコープ、茶筒式義歯とも呼ばれる。クローネとはドイツ語でクラウン(冠)の事。狭義的にコーヌスクローネを用いた義歯の維持装置のみを指す事もあるので注意が必要。

残存歯を形成し、その上に金属の内冠を被せる。内冠に適合する外冠を作り、この内冠外冠を維持装置として義歯を固定するものである。維持力は内冠と外冠の摩擦力を利用している。コーヌスクローネの理解は茶葉を入れる茶筒をイメージすると分かりやすい。茶筒は本体を強く振っても蓋は外れないが、蓋にゆっくりとした力を加えると簡単に外れる。コーヌスクローネも同じ原理を利用している。

保険が適用されない自由診療となる。

目次

[編集] 利点

  • クラスプ(バネ)がないため、審美性に優れる
  • クラスプで固定する場合よりしっかりと固定され義歯の動揺が少ない
  • 義歯全体を小さくする事が可能なため違和感が少ない
  • 支台歯を負担がクラスプと比べて軽くなる(支台歯に側方力がかからない)

[編集] 欠点

  • 内冠と外冠に適度な維持力(緩すぎると維持ができず、きつ過ぎると外冠が内冠に入らない)を持たせるためには鋳造収縮も正確に考慮した非常に精度の高い補綴物が必要なため、技工サイドの高い技術が必要となる。
  • 内冠を被せるために歯を形成する必要がある。さらに特に日本人の場合はほとんどの症例で神経を取らなくてはならなくなる。

[編集] 現状

1980年代に非常に流行った治療であるが、上述のように高い技術が求められる治療のため未熟な技術での治療も多く、予後が本来の期待されるものより悪くなってしまった例が多々あった事、他のテレスコープデンチャー同様、コーヌスクローネの利点を包括するインプラント治療の技術の確立、普及により症例数は減少傾向にある。インプラント治療とは違い手術の必要がないという最大の利点があるため今後も一定数の需要はあると考えられるが、症例数の減少によりコーヌスクローネ作製のための高い技術を有する歯科技工士が減少し、ロストテクノロジーになりつつあるという問題がある(多くの歯科技工学校がコーヌスクローネを実習等で教えていない)。一方で新たな応用展開として近年、デンタルインプラントを用いたコーヌスも研究され、臨床で応用され始めている [1]

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[編集] 脚注

  1. ^ 法花堂治、服部夏雄、松井宏榮、松田光正「多数歯欠損の治療方針」、『補綴臨床別冊』、医歯薬出版東京都、2005年、69-102頁。

[編集] 関連

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