キエフ (カメラ)
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キエフ(ロシア語:Киев ;ラテン文字表記:Kiev )は、ウクライナ(旧ソ連)のカメラブランド。ウクライナ(旧ソ連)のアーセナル工場などで製造された。
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[編集] 概要
第二次世界大戦末期にソ連がカール・ツァイスからカメラ生産設備を購入、その技術指導としてドイツ人スタッフを連行しカメラを製造させたのが始まり。ソ連に運ばれたはずの生産設備はドイツ国内にもどされ、戦後しばらくは東ドイツ国内でキエフなどの旧ソ連ブランドのカメラが製造されることとなった。そのため、初期のカメラはまさにコンタックスそのものであった。ウクライナに移設されたのはかなり時間が経ってからという。
製造したキエフの多くは輸出され、ソ連にとって貴重な外貨収入となっていた。ソ連崩壊以降はウクライナではまったく人気がなく、販売も稀でウクライナ国内での入手は困難である。他方、海外では一定の人気を保持している。
[編集] 16ミリフィルム使用カメラ
初代ミノルタ16をベースにソ連独自のカスタマイズをされたもの。レンズは全てインダスター(Industar-M )23mmF3.5。
- ベガ - 初代ミノルタ16のコピーだが、シャッタースピード表記は1/25、1/50、1/200から1/30、1/60、1/200秒になっている。
- ベガ2 - 焦点調節(0.5m-∞)が可能になり、マガジンも巻き取り軸を細くし30枚撮影できるように変更され、上面に露出計算尺も付いた。
- キエフ30 - 撮影サイズが13×17mm判の25枚撮りに変更。
- キエフ30M - 30からフラッシュ用接点と露出計算尺をなくしたもの。
- キエフ303 - ケースがプラスチックになり、シャッタースピードが1/30、1/60、1/125、1/250秒の4段階になった。
ベガ2以降のマガジンは巻き取り軸が細くなったため、ミノルタ16などには入らない。上記全機種でミノルタ16用マガジンは使用可。
[編集] 120フィルム使用カメラ
[編集] サリュート/キエフ88シリーズ一眼レフカメラ
6×6cm判一眼レフカメラ。
- サリュート(Salyut 、1957年頃発売)/ゼニット80/レビュー80 - ハッセルブラッド1000Fのコピー。
- サリュートS/ゼニット66(1972年頃発売) - 自動絞りを装備した。
- キエフ80
- キエフ88 - フォーカシングスクリーンが明るくなった。
[編集] キエフ6/キエフ88CMシリーズ一眼レフカメラ
マウントはペンタコン6と共通。
- キエフ6C/キエフ6C TTL - ペンタコン6のコピーで、すなわちペンタックス6×7に近い形状である。ただしファインダー視野率はオリジナルより高いなど改良もされている[1]。脱着できるファインダーはアイレベルファインダーの他にウェストレベルファインダーもあり、TTLプリズムファインダーに交換するとキエフ6C TTLとなる。
- キエフ60 - キエフ6Cの改良型。
- キエフ88CM(1999年発売) - 形状はキエフ88から引き継いだハッセルブラッド様であるが、レンズマウントはペンタコン6と共通である。
[編集] 135フィルム使用カメラ
[編集] レンジファインダーカメラボディー
初期製品はコンタックスそのものであり、その後も小改良に留まった。
- キエフII型(1947年発売) - コンタックスIIそのもの。
- キエフIII型(1949年発売) - コンタックスIIIそのもの。
- キエフIV型 - キエフII型の小改良型。
- キエフIVa型 - キエフIII型の小改良型。
- ノーネームキエフ(1963年製造) - アメリカ向けに販売された。前面にキエフの文字がないためこの名称で呼ばれるが、製品としてはキエフIVa型そのもの。以前はノーネームコンタックスと呼ばれ、コンタックスIIとキエフIIの過渡期の製品と思われていた。
- キエフV型(1967年製造?) - パララックスを自動補正するブライトフレームファインダーを装備する。フィルムはレバー巻き上げ、クランク巻き戻し。露出計が内蔵されたため外見はかなり変化した。内爪マウントは変更されたため従来の内爪マウントレンズはキエフV用には使用できず、またキエフV用のレンズは従来のボディーには使用できない。
- キエフIVam型
[編集] レンジファインダーカメラ用レンズ
- オリオン15(Orion-15 )28mmF6 - トポゴン型4群4枚。距離計非連動。
- ジュピター12(Jupiter-12 )35mmF2.8 - ビオゴン3.5cmF2.8のデッドコピー。アタッチメントφ40.5mmねじ込み。
- ジュピター3(Jupiter-3 )50mmF1.5 - ゾナー5cmF1.5のデッドコピー。アタッチメントφ40.5mmねじ込み。
- ヘリオス94(Helios-94 )50mmF1.8 - キエフV型内爪マウント用。
- ジュピター8HB(Jupiter-8HB )50mmF2 - キエフV型内爪マウント用。
- ジュピター8(Jupiter-8 )50mmF2 - ゾナー5cmF2のデッドコピー。アタッチメントφ40.5mmねじ込み。
- ヘリオス103(Helios-103 )53mmF1.8
- ジュピター8M(Jupiter-8M )53mmF2
- ジュピター9(Jupiter-9 )85mmF2 - ゾナー8.5cmF2のデッドコピー。アタッチメントφ49mmねじ込み。
- ジュピター11(Jupiter-11 )135mmF4 - ゾナー13.5cmF4のデッドコピー。アタッチメントφ40.5mmねじ込み。
[編集] 専用バヨネット一眼レフカメラボディー
- キエフ10(1964年または1965年発売) - 非常に独創的な機構を持つカメラ。ペンタプリズム額部にあるセレン光電池によるシャッタースピード優先AE機構を持つ[2]。1/2〜1/1000秒の金属製ロータリーシャッター、クイックリターンミラーを装備している[3]。
- キエフ11 - 露出計受光部が撮り手から見て左手側に移された。
- キエフ15TEE(1974年発売) - TTLのCdS露出計に改良された。1980年まで製造された。
- キエフ15TTL(1980年発売) - 1985年まで製造された。
[編集] 専用バヨネット一眼レフカメラ用レンズ
レンズ側には絞りリングがなく、ボディー側から制御している。
- ミール20(Mir-20 )20mmF3.5
- ミール1(Mir-1 )37mmF2.8
- ボレナ4(Borena4 )'50mmF1.4
- ヘリオス81(Helios-81 )50mmF2 - 最短撮影距離0.5m。アタッチメントφ49mmねじ込み。
- ヘリオス65(Helios-65 )50mmF2
- ヘリオス81(Helios-81M )53mmF2
- ジュピター9(Jupiter-9 )85mmF2
- ジュピター11(Jupiter-11 )135mmF4
[編集] ニコンFマウント一眼レフカメラボディー
ニコンのレンズとはあまり相性が良くない。
- キエフ17(1977年頃発売) - シャッターは機械式金属幕縦走りフォーカルプレーン式。シャッター速度はB、1〜1/1000秒、X接点は1/60秒でシンクロする[4]。
- キエフ17M/キエフ20 - TTL測光となった。
- キエフ19 - シャッター最高速度が1/500秒とされ、セルフタイマーも省略された。
- キエフ19M(1985年頃発売) - 外装に一部プラスチック部品が採用された。
[編集] ニコンFマウント一眼レフカメラ用レンズ
HはアルファベットのNに当たり、ニコンFマウントであることを表す。
- アルサットH(Arsat H )20mmF2.8 - 8群10枚。最短撮影距離0.25m。アタッチメントφ62mmねじ込み。
- MSミール20H(MS Mir-20H )20mmF3.5
- MSミール24H(MS Mir-24H )35mmF2 - 7群8枚。最短撮影距離0.24m。アタッチメントφ58mmねじ込み。
- PCSアルサットH35mmF2.8
- アルサットH50mmF1.4
- アルサットH50mmF2
- MSヘリオス81H(MS Helios-81H )50mmF2 - 4群6枚。最短撮影距離0.5m。
- MSカレイナール5H(MS Kaleinar-5H )100mmF2.8
- MSテレアーH(MS Telear H )200mmF3.5
- アルサットH300mmF2.8
- ズームアルサットH80-200mmF4.5
- MSグラニット11H(MS Granit-11H )80-200mmF4.5
[編集] コンパクトカメラ
- キエフ35A - ミノックス35シリーズのコピー。
[編集] アクセサリー
ペンタコンシックスのレンズをニコンFマウントに変換するアダプターが存在した。
[編集] 参考文献
- 『クラシックカメラ専科No.9、35mm一眼レフカメラ』朝日ソノラマ
- 田中長徳『銘機礼賛2』日本カメラISBN4-8179-0006-7