カンパーニャ・ロマーナ

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ウィリアム・スタンレー・ヘーゼルタイン(作) 「カンパーニャ・ロマーナの朝の光」(1861)
ゲラルドゥス・メルカトルのカンパーニャ・ロマーナ周辺の地図

カンパーニャ・ロマーナ(イタリア語: campagna romana)はイタリア中部、ローマ周辺の平野、丘陵地帯である。トルファ山地(Monti della Tolfa)とサバティーニ山地(Monti Sabatini)に北側を囲まれ、アルバーノ丘陵(Colli Albani;カルデラ湖のアルバーノ湖を含む火山)に南東部を囲まれている。南西部はティレニア海である。テヴェレ川アニエーネ川が流れている。

概要[編集]

古代ローマ時代は重要な農業地帯で多くの人々が住んでいたが、中世になって、マラリアの流行地となり、農業のための水利も不足したため、農地としては使われなくなった。18世紀、19世紀にローマで活動した画家たちがこの地の牧歌的な風景に感銘を受けて、多くの風景画が描かれ、ヨーロッパの上流階級の人々が、グランド・ツアーで訪れる場所となった。

19世紀と20世紀に農地として使用するために湿地は埋め立てられ、新しい集落が建設され、1950年代から、ローマ市街地の拡大によって一部の緑地を除いて、自然の風景は失われた。

カンパーニャ・ロマーナを描いた絵画[編集]

参考文献[編集]

  • Carocci, Sandro; Vendittelli, Marco (2004). L'origine della Campagna Romana. Casali, castelli e villaggi nel XII e XIII secolo. Rome: Società Romana di Storia Patria.