コンテンツにスキップ

「ストーク (人力飛行機)」の版間の差分

リンクを追加
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
履歴の双方向閲覧
← 古い編集新しい編集 →
削除された内容 追加された内容
ビジュアルウィキテキスト
m ストークの内容説明
注釈追加など
1行目: 1行目:
{{出典の明記|date = 2019年5月}}
{{出典の明記|date = 2019年5月}}
[[ファイル:STORK DASH-8 008.jpg|サムネイル]]
[[ファイル:STORK DASH-8 008.jpg|サムネイル|1976年12月31日、下総基地で飛行時間の世界記録を樹立。]]
'''ストーク''' (STORK) は、[[1976年]]に日本記録446メートルを、また[[1977年]]1月2日に世界記録2093.9メートル（海上自衛隊下総基地）を飛んだ[[人力飛行機]]。
'''ストーク''' (STORK) は、[[1976年]]には日本記録446メートル、同年12月31日に飛行時間の世界記録4分43秒<ref name=":0">{{Cite book|title=日本の名機百選|date=1985-07-19|year=|publisher=中日新聞|isbn=4806201626|author=木村秀政、田中祥一|pages=206-207}}</ref>、また[[1977年]]1月2日に世界記録2093.9メートル<ref name=":1">{{Cite web|title=日本航空界の重鎮 木村 秀政 {{!}} 日本大学の歴史|url=https://www.nihon-u.ac.jp/history/forerunner/kimura/|website=www.nihon-u.ac.jp|accessdate=2020-09-14|publisher=日本大学}}</ref><ref name=":0" />（海上自衛隊下総基地）を飛んだ[[人力飛行機]]<ref name=":0" />。ただし、[[国際航空連盟]]で人力飛行機の記録公認ルールが制定されておらず、世界公認記録にはならなかった<ref name=":0" />。


[[日本大学理工学部]]で学生の卒業研究として、[[木村秀政]]が[[1963年]]から[[人力飛行機]]の設計・製作を取り入れ、リネットシリーズ、イーグレットシリーズの後、ストークが完成した。[[日本大学]]の人力飛行機は、それまでにリネットシリーズで5機種、イーグレットシリーズで3機種、改良を加えながらおおむね1年に1機のペースで製作された。それぞれの最高飛行距離は、リネットIIが91メートル、イーグレットIIIが203メートルを記録した。
[[日本大学理工学部]]で航空科学生の卒業研究として、[[木村秀政]]が[[1963年]]から[[人力飛行機]]の設計・製作を取り入れ、リネットシリーズ<ref name=":1" />、イーグレットシリーズの後、ストークが完成した。[[日本大学]]の人力飛行機は、それまでにリネットシリーズで5機種、イーグレットシリーズで3機種、改良を加えながらおおむね1年に1機のペースで製作された<ref>{{Cite journal|author=木村秀政|last2=晃|first2=内藤|year=1984|title=人力飛行機|url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsass1969/32/360/32_360_15/_pdf/-char/ja|journal=日本航空宇宙学会誌|volume=32|issue=360|page=18|DOI=10.2322/jjsass1969.32.15}}</ref>。それぞれの最高飛行距離は、リネットIIが91メートル、イーグレットIIIが203メートルを記録した。


[[1975年]]度の卒業研究は、[[木村秀政]]がチーフ設計を卒業研究メンバーの[[石井潤治]]に指名し、開始された。設計・製作・飛行試験の全工程は、チーフ設計者の厳重な計画管理下で進められ、1976年2月29日にロールアウトされた。「STORK」（コウノトリ）は木村により命名された。完成した機体は空力的洗練と極限の軽量化が達成され、1976年3月に日本記録が更新された。翌年1977年度の卒業研究では、同じ機体を継続使用し、目標は記録更新に置かれた。
[[1975年]]度の卒業研究は、[[木村秀政]]がチーフ設計を卒業研究メンバーの[[石井潤治]]に指名し、開始された。設計・製作・飛行試験の全工程は、チーフ設計者の厳重な計画管理下で進められ、1976年2月29日にロールアウトされた。「STORK」（コウノトリ）は木村により命名された。完成した機体は空力的洗練と極限の軽量化が達成され、1976年3月に日本記録が更新された。翌年1977年度の卒業研究では、同じ機体を継続使用し、目標は記録更新に置かれた。
14行目: 14行目:
| rowspan="4" |長さ
| rowspan="4" |長さ
|全幅(m)
|全幅(m)
|21.00
|21.00<ref name=":0" />
|-
|-
|全長(m)
|全長(m)
|8.85
|8.85<ref name=":0" />
|-
|-
|全高(m)
|全高(m)
|2.40<ref name=":2">{{Cite journal|author=木村秀政|year=1978|title=人力飛行機STORK B|url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/nagare1970/10/2/10_2_1/_pdf/-char/ja|journal=nagare|volume=10|issue=2|page=2|DOI=10.11426/nagare1970.10.2_1}}</ref>
|2.40
|-
|-
|水平尾翼幅(m)
|水平尾翼幅(m)
|3.44
|3.44<ref name=":2" />
|-
|-
| rowspan="9" |面積
| rowspan="9" |面積
|主翼(m²)
|主翼(m²)
|21.70
|21.70<ref name=":0" />
|-
|-
|補助翼（合計）(m²）
|補助翼（合計）(m²）
42行目: 42行目:
|-
|-
|水平尾翼(m²）
|水平尾翼(m²）
|1.71
|1.71<ref name=":2" />
|-
|-
|主翼縦横比
|主翼縦横比
77行目: 77行目:
|-
|-
|直径(m)
|直径(m)
|2.50
|2.50<ref name=":2" />
|-
|-
|羽根角(°）（半径の75%で）
|羽根角(°）（半径の75%で）
93行目: 93行目:
| rowspan="4" |重量
| rowspan="4" |重量
|自重（kg)
|自重（kg)
|35.9
|35.9<ref name=":0" />
|-
|-
|パイロット(kg)
|パイロット(kg)
102行目: 102行目:
|-
|-
|翼面荷重（kg/m²)
|翼面荷重（kg/m²)
|4.33
|4.33<ref name=":2" />
|-
|-
| rowspan="7" |重量内訳
| rowspan="7" |重量内訳
139行目: 139行目:
|-
|-
|必要パワー(高度2m)hp
|必要パワー(高度2m)hp
|0.33
|0.33<ref name=":2" />
|-
|-
|必要パワー(高度3m）hp
|必要パワー(高度3m）hp
|0.35
|0.35<ref name=":2" />
|-
|-
|強度
|強度
149行目: 149行目:
|}
|}


== 脚注 ==

{{Aviation-stub}}
{{脚注ヘルプ}}{{Reflist}}{{Aviation-stub}}


{{DEFAULTSORT:すとおく}}
{{DEFAULTSORT:すとおく}}

2020年9月14日 (月) 09:52時点における版

1976年12月31日、下総基地で飛行時間の世界記録を樹立。

ストーク (STORK) は、1976年には日本記録446メートル、同年12月31日に飛行時間の世界記録4分43秒[1]、また1977年1月2日に世界記録2093.9メートル[2][1]（海上自衛隊下総基地）を飛んだ人力飛行機[1]。ただし、国際航空連盟で人力飛行機の記録公認ルールが制定されておらず、世界公認記録にはならなかった[1]。

日本大学理工学部で航空科学生の卒業研究として、木村秀政が1963年から人力飛行機の設計・製作を取り入れ、リネットシリーズ[2]、イーグレットシリーズの後、ストークが完成した。日本大学の人力飛行機は、それまでにリネットシリーズで5機種、イーグレットシリーズで3機種、改良を加えながらおおむね1年に1機のペースで製作された[3]。それぞれの最高飛行距離は、リネットIIが91メートル、イーグレットIIIが203メートルを記録した。

1975年度の卒業研究は、木村秀政がチーフ設計を卒業研究メンバーの石井潤治に指名し、開始された。設計・製作・飛行試験の全工程は、チーフ設計者の厳重な計画管理下で進められ、1976年2月29日にロールアウトされた。「STORK」（コウノトリ）は木村により命名された。完成した機体は空力的洗練と極限の軽量化が達成され、1976年3月に日本記録が更新された。翌年1977年度の卒業研究では、同じ機体を継続使用し、目標は記録更新に置かれた。

パイロットの筋力訓練に力点がおかれると同時に、表面の平滑化やコクピット形状、駆動系などに改良が加えられ、世界記録が更新された。その後、ストークは国立博物館に所蔵され、永久保存されている。卒業研究年度が替わったこともあり、日本記録更新時にはストークA、世界記録更新時にはストークBと呼び分けられているが、AもBも同じ機体である。

諸元

ストーク号
長さ 全幅(m) 21.00[1]
全長(m) 8.85[1]
全高(m) 2.40[4]
水平尾翼幅(m) 3.44[4]
面積 主翼(m²) 21.70[1]
補助翼（合計）(m²） 2.52
垂直安定板(m²） 0.81
方向舵(m²） 0.35
水平安定板(m²) -
水平尾翼(m²） 1.71[4]
主翼縦横比 20.3
胴体断面積(m²） 0.80
水平尾翼容積 0.535
主翼 翼型 FX61-184~FX63-137
翼厚（%) 18.4~13.7
アスペクト比 20.3
テーパー比(外翼） 2.36:1
上反角(外翼） (°） 7
捩り下げ(外翼）（°） 8
プロペラ 型式 2翔固定ピッチ
直径(m) 2.50[4]
羽根角(°）（半径の75%で） 25.0
巡航プロペラ回転数(rpm) 210
同ペダル回転数(rpm) 70
巡航速度(m/s) 8.6
重量 自重（kg) 35.9[1]
パイロット(kg) 58.0
総重量（kg)（離陸重量） 93.9
翼面荷重（kg/m²) 4.33[4]
重量内訳


主翼（kg) 19.9
水平尾翼(kg) 1.0
胴体(kg）

操縦システム(kg）

7.4
降着装置(kg) 1.0
プロペラ(kg) 1.0
伝導装置(kg) 5.6
計(kg) 35.9
性能 巡航速度(CL=0.94)（m/sec) 8.60
制限速度(CL=0.45)(m/sec) 12.43
失速速度(CL=1.36)(m/sec) 7.14
必要パワー(高度2m)hp 0.33[4]
必要パワー(高度3m）hp 0.35[4]
強度 終極荷重倍数 2.7

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e f g h 木村秀政、田中祥一 (1985-07-19). 日本の名機百選. 中日新聞. pp. 206-207. ISBN 4806201626 
  2. ^ a b “日本航空界の重鎮 木村 秀政 | 日本大学の歴史”. www.nihon-u.ac.jp. 日本大学. 2020年9月14日閲覧。
  3. ^ 木村秀政; 晃, 内藤 (1984). “人力飛行機”. 日本航空宇宙学会誌 32 (360): 18. doi:10.2322/jjsass1969.32.15. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsass1969/32/360/32_360_15/_pdf/-char/ja. 
  4. ^ a b c d e f g 木村秀政 (1978). “人力飛行機STORK B”. nagare 10 (2): 2. doi:10.11426/nagare1970.10.2_1. https://www.jstage.jst.go.jp/article/nagare1970/10/2/10_2_1/_pdf/-char/ja. 
スタブアイコン

この項目は、航空に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています（ポータル 航空 / プロジェクト 航空）。

「https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=ストーク_(人力飛行機)&oldid=79515078」から取得