西崎竹窓

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西崎 竹窓(にしざき ちくそう、生没年不詳)とは、江戸時代浮世絵師

来歴[編集]

師系・経歴不明。光記念館所蔵(那須ロイヤル美術館〈小針コレクション〉旧蔵)の「文読む女」(紙本着色)に「西崎」の朱文方印と「竹窓」の白文方印があり、この絵の作者として知られるのみである。この「文読む女」は渓斎英泉作の大判錦絵竪2枚続「手紙を持つ遊女」を模写したものだが、英泉の原図とは着物の模様や背景などを変えている。絵の上部には「粧もへにおしろいや華の山」という画賛があり、署名はなくこの絵の筆者である竹窓自身による自賛と見られる。『肉筆浮世絵』第六巻はこの竹窓について「全くの素人画家」であると評しており、「上方にはこのような書画をよくする旦那衆が多くいた」と述べている。

参考文献[編集]

  • 楢崎宗重編 『肉筆浮世絵第六巻 歌麿』 集英社、1981年 ※121 - 122頁
  • 『小針コレクション 肉筆浮世絵』(第四巻) 那須ロイヤル美術館、1989年