線型無関連

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

数学において、体 k のある拡大体 (例えば万有体英語版)の中での k 上の代数 A, B は次の同値な条件が成り立つときに k 上線型無関連 (linearly disjoint over k) と言われる:

  • (i) から誘導される写像 は単射である。
  • (ii) A の任意の k-基底は B 上線型独立なままである。
  • (iii) A, Bk-基底であれば、積 k 上線型独立である。

のすべての部分代数は整域であるから、(i) ならば は整域(特に被約)であることに注意する。

また次が成り立つ: A, Bk 上線型無関連であることと によってそれぞれ生成される の部分体が k 上線型無関連であることは同値である。(cf. 体のテンソル積

A, Bk 上線型無関連とする。, が部分代数であれば、k 上線型無関連である。逆に、代数 A, B の任意の有限生成部分代数が線型無関連であれば、A, B は線型無関連である(なぜならば条件は元の有限集合しか含まないからである)。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • P.M. Cohn (2003). Basic algebra